相場展望3月25日号 米国株: 米・半導体株価指数(SOX)の動向が気懸り 日本株: 日本経済は「デフレに舞い戻る」懸念、株価は3月末まで堅調

2024年3月25日 11:29

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■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)3/21、NYダウ+269ドル高、39,781ドル(日経新聞より抜粋
  ・NYダウは4日続伸し、連日で過去最高値を更新した。上げ幅は一時+370ドルを超えた。
生成人工知能(AI)開発需要が半導体企業などの業績を牽引するとの期待が買いにつながった。米連邦準備理事会(FRB)が年央に利下げに転換するとの見方も引き続き支えとなった。

【前回は】相場展望3月21日号 米国株: 「利下げ回数が3回を維持」という理由で最高値更新の不思議 日本株: 「根拠なき熱狂」に乗るのは慎重にあれ

  ・NYダウの構成銘柄ではないが、半導体のマイクロンが+14%高で終えた。前日夕発表の四半期決算と見通しが市場予想を大きく上回り好感した買いが集まった。エヌビディアやブロードコムもアナリストによる目標株価の引上げを受け、半導体全体に買いが広がった。

  ・エヌビディアが3/18から開催している年次の開発者会議(GTC)の活況を受け、AI開発需要の盛り上がりが改めて意識された。ハイテク株を中心に買いが入り、NYダウの構成銘柄ではマイクロソフトやセールスフォースが高かった。

  ・FRBが3/20に公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の政策金利見通し(ドットチャート)で2024年末の予想が年内▲0.25%の利下げ3回を織り込む水準で変わらなかった。一方、経済成長率見通しを上方修正した。パウエルFRB議長は記者会見で、インフレ鈍化シナリオが概ね変わっていないとの見解を示していた。

  ・市場では「ハト派でポジティブな内容だった」との受け止めがあった。利下げ期待に加え米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方が強まり、投資家心理の支えとなった。

  ・その他の銘柄では、ゴールドマン・サックスやアムジェン、キャタピラーなどが買われた。一方、アップルは売られ▲4%安で終えた。米司法省が3/21、スマートフォン市場で反トラスト法(独占禁止法)に違反した疑いがあるとして提訴したことが嫌気された。ユナイテッドヘルスやコカ・コーラも安かった。

  ・ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、連日で最高値を更新した。メタプラットフォームズなどが上げた。一方、テスラは下落した。

  ・多くの機関投資家が運用指標とするSP500種指数も、連日で最高値を更新した。

 2)3/22、NYダウ▲305ドル安、39,475ドル(日経新聞より抜粋
  ・NYダウは5営業日ぶりに反落して終えた。米主要株価指数が連日で最高値を更新した後で、景気敏感株や消費関連株を中心に持ち高調整の売りが優勢になった。ナイキが大幅安となったことも指数を下押しした。NYダウは取引終了にかけて下げ幅を広げた。

  ・NYダウは前日までの4日間に+1,000ドルあまり上昇した。節目となる初の40,000ドル台乗せも近づいている。主要な株価指数が軒並み高値を付けた後で、短期的な過熱感もあり、週末を前に利益確定や持ち高調整の売りが出やすかった。

  ・ナイキは▲7%弱安で終えた。前日夕に四半期決算と併せて発表した収益見通しが市場予想に届かなかった。NYダウの構成銘柄ではないが、スポーツ衣料のルルレモン・アスレティカも前日夕発表の業績見通しが市場予想を下回り、急落した。「消費者は支出先を絞るようになり、消費が減速しかねないとの不透明感を誘った」との声が聞かれた。

  ・人工知能(AI)関連の需要拡大による業績期待も根強く、半導体株の一角が買われたことも投資家心理を支えた。買い遅れていた投資家による物色も続き、NYダウは前日に付けた最高値を上回る場面もあった。

  ・個別銘柄では、今週上昇が目立ったゴールドマン・サックスやキャタピラーが安い。ビザやアメリカン・エキスプレス、ホームデポなど消費関連株の下げも目立つ。一方、アップルは反発した。ボーイングとアマゾンも上昇した。

  ・ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸し、連日で過去最高値を更新した。エヌビディアやアルファベットが買われた。

●2.米国株:米半導体株価指数(SOX)の動向が気になる

 1)週間ベースで米主要株価指数は大幅上昇しており、近いうちに「調整」する可能性
  ・直近の週間ベースでは、ナスダック総合が+2.9%高、SP500が+2.3%高、NYダウは+2%高と大幅上昇している。

  ・短期間で急ピッチな大幅上昇をしただけに、利益確定売りや持ち高調整の売りを招きやすく、反動安となる確率が高まっているとみる。

 2)米株の上昇を牽引したフィラデルフィア半導体指数(SOX)は3/7がピークの可能性
  ・SOX指数の推移
   3/07 5,165
   3/19 4,712
   3/22 4,908

  ・ハイテク株を代表する導体関連株指数のSOX指数は、チャートからは3/7にピークを迎えた可能性を示唆している。

 3)米国主要株価指数は直近で史上最高値を更新し続けているが、牽引役だったSOX指数に一服感がうかがえるため、注意したい。

 4)米国でも第一四半期末である3月末の株価は、運用成績リポートの関係で下落は好まない。したがって、3月末までに調整があったとしても小幅であろう。

 5)4月の米株価の動向に注目
  ・米株価が売り優勢となるか否かは、4月の株価相場の動向に注目したい。
  ・その状況によっては、6~7月の米株価相場に赤点滅信号が付くのが気になる。

●3.アップルをiPhoneを巡る独禁法違反で米司法省が提訴(ロイターより抜粋

 1)アップルは製品の支配的地位を利用し、消費者や開発者、小売業者などから不当に高額な収入を得ているほか、競争を阻害していると、司法省は主張した。この状況を放置すれば、アップルのスマホ市場における独占がさらに進むことになる、との認識を示した。

 2)司法省は、iPhoneの価格が最高1,599ドルに達し、アップルは業界内のどの企業よりも大きな利益を上げていると指摘した。また当局者によると、アップルはソフトウェア開発企業やクレジットカード会社、さらには競合のグーグルなど様々な企業に対し水面下で請求していると言う。

 3)ある当局者は、何らかの形でアップルの分割や規模縮小の可能性があることを示唆した。

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)3/21、上海総合▲2安、3,077(亜州リサーチより抜粋
  ・戻り売りが優勢となる流れとなった。

  ・上海総合指数は2月に入ってから急ピッチに上昇し、足元では約5カ月ぶりの高値水準で推移していた。

  ・国内発の新規材料が乏しいなか、いったん利益を確定する動きがみられている。

  ・また、米中関係の悪化懸念も改めて意識された。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。

  ・中国経済の持ち直しや、相場の先高観が続いていることはプラスだ。米国の年内利下げ見通しも好材料。中国でも金融緩和の余地が広がると期待された。指数は高く推移する場面もみられた。

  ・業種別では、ハイテク関連の下げが目立ち、医薬も冴えない。公益・インフラ建設関連・自動車・空運なども売られた。半面、証券はしっかり。当局の相場テコ入れ策に対する期待感が続いているうえに、業界再編の思惑が浮上したことも支援材料となった。エネルギー・不動産・銀行・産金・海運・軍事関連も買われた。

 2)3/22、上海総合▲29安、3,048(亜州リサーチより抜粋
  ・米中対立の警戒感が重しとなる流れ。

  ・外電が3/22報じたところによれば、米超党派議員は3/20、米国のインデックスファンドに対し、中国の株価指数に連動する一部商品への投資を禁止する法案を米議会に提出した。

  ・人民元安の動きもマイナス材料。中国人民銀行(中央銀行)は3/22、人民元レートの対米ドル基準値を3日ぶりに元安方向に設定した。上海外国為替市場では、対米ドルの人民元安が加速し、約4カ月ぶりの安値を付けている。当局が元安を容認しているとの見方が広がるなか、資金流出の懸念も高まった。

  ・業種別では、保険の下げが目立つ。保険事業で中国2位の中国平安保険については、2023年通期決算の▲2割減益が嫌気されている。医薬も冴えず、素材・インフラ関連・ハイテク・消費関連・不動産・エネルギー

  ・運輸なども売られた。半面、メディア・娯楽はしっかり。通信ネットワーク・銀行の一角も買われた。

●2.中国1月~2月、前年同期比で歳入は▲2.3%減、歳出は+6.7%増(ロイター)

●3.中国への直接投資、ペース鈍化、外国資本呼び込み狙う当局には痛手(ブルームバーグ)

 1)中国商務省が3/22発表したデータによると、2月新規対中国投資は1,020億元(約2兆1,400億円)で、前年同月と比べ▲27%少ない。

 2)1~2月の対中国投資は前年同期比▲19.9%減の2,151億元。

●4.テスラが中国で生産縮小、EV販売が伸び悩む、競争は一段と激化(ブルームバーグ)

 1)テスラの中国での出荷台数は1~2月で13万1,812台と、前年同期から▲6%減少。

 2)テスラは今月に入り、上海工場で「モデルY」と「モデル3」の減産を指示、労働日数を週6.5日から5日に減らした。生産ラインは1日11.5時間の2交代制で、これは変わらない。

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)3/21、日経平均+812円高、40,815円(日経新聞より抜粋
  ・日経平均は3日続伸し、およそ2週間ぶりに最高値を更新した。3/19~20の米株式市場で主要3指数が上昇した流れを引き継ぎ、主力の値がさ株に買いが入った。日米中央銀行の金融政策決定会合が無難に通過した安心感も支えとなっり、投資家の運用リスクをとる動きが強まった。

  ・3/20の米株式市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数の上昇が目立ち、東京市場でも値がさの東エレクやソフトバンクGなどに買いが波及した。米連邦準備理事会(FRB)が同日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、年内3回としていた利下げ予想に変化がなかった。一部で利下げ回数が減るとの見方もあったなか、FRBの利下げ期待の継続を支えに株買いの勢いが強まった。日本時間3/21午後にはナスダック100株価指数の先物「Eミニ・ナスダック100」が一段高となり、東京市場でもハイテク株などの買いを勢いづけた。

  ・日銀の植田和夫・総裁が3/19の金融政策決定会合後の記者会見で「当面は緩和的な金融環境が継続する」と述べたことも、株式市場の支援材料となった。外国為替市場の円安・ドル高基調はトヨタや日産自など輸出関連株の買いにつながった。

  ・東証株価指数(TOPIX)は5日続伸し、1990年1月以来およそ34年2カ月ぶりの高値を付けた。JPXプライム150指数も5日続伸し、算出以来の高値を更新した。

  ・個別銘柄では、東電やコンコルディ、ネクソンが上げた。一方、郵船や商船三井など海運株、サッポロが下げた。

 2)3/22、日経平均+72円高、40,888円(日経新聞より抜粋
  ・日経平均は4日続伸し、連日で史上最高値を更新した。前日の米市場で主要な3指数が最高値を更新した流れを引き継ぎ、朝方は主力株に買いが先行した。一時は+270円あまり上昇し、41,000円台に乗せる場面もあった。もっとも、急速な相場上昇で利益確定売りも出やすく、買いが一巡すると午後に下げに転じる場面もあった。

  ・前日の米株式市場上昇を受け、朝方は半導体関連など主力株に買いが先行した。前日の米市場ではNYダウのほか、SP500種株価指数、ナスダック総合株価指数がそろって最高値を付けた。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が+2%上昇したことも、東エレクなど半導体関連株の支えになった。

  ・日本時間3/22の外国為替市場で円相場が1ドル=151.86円と、2023年11月以来の円安・ドル高水準を付け、輸出関連株の追い風となった。日銀の金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)を波乱なく通過した安心感も支えに、内需の銀行や不動産株を買う動きもみられた。

  ・日経平均は今週に入り、前日までの3営業日で+2,100円以上、上昇していた。急ピッチに上昇した後とあって利益確定売りが優勢になる場面もあった。朝方は堅調だった半導体関連株が下落に転じると、日経平均も一時は▲100円あまり下落した。

  ・東証株価指数(TOPIX)は6日続伸し、連日で昨年来高値を更新した。JPXプライム150指数も6日続伸して終えた。

  ・個別銘柄では、シャープや日産自、スズキの上昇が目立った。JALが買われ、三菱UFJも高い。

●2.日本株:日本経済はまたも「デフレに舞い戻る」可能性が高まる、日経平均は3月末まで堅調と予想、4月初の相場に注目

 1)実質賃金の減少が続き、家計を圧迫し、デフレに舞い戻る可能性が高い
  ・今年の春闘は、大手企業が昨年に続き5%を超える見通し。だが、大手企業と取引のある中小企業は価格転嫁が限定的であり、賃上げは厳しい状況が続くとみる。大手企業に働く従業員と、中小企業の従事者とでは、ますます給与格差が広がる一方だ。

  ・大手企業は値上げを通じて、消費者に対する価格転嫁が進んでいる。中小企業にとって値上げは難しく、賃上げは人材流出の防衛策の範囲に止まる。

  ・物価は円安やインバウンド効果もあって上昇をたどっている。

  ・電気料金やガス代の高騰を抑えるための政府補助金も終了し、いよいよ家計の負担増が実現してしまう。

  ・実質賃金は1年以上にわたって減少が継続しており、家計の圧迫が増している。

  ・加えて、岸田政権は「異次元の少子化対策」の財源に年金額の増額を指向している。1人当たり500円の年金拠出額の増額負担と言っているが、赤ん坊も含めた国民1人当たりの500円である。年金支払者1人当たりでは、月額1,000円を超えることもあり得る。そもそも、年金の目的からすると、大間違いの国民負担増である。そういう意味での「異次元」という呼称を付けたのか?

  ・少子化対策の追加負担を国民に求めることは、家計の負担増に直結する。実現すると、消費支出は減少を加速させ、デフレに勢いが増す。消費支出は国民総生産(GDP)の約6割を占める。それだけに、個人の生活が苦しくなることは、再びデフレへの舞い戻りが懸念が強くなり、日本経済の伸びも縮小すると思われる。ただでさえ、値上げラッシュで国民の生活が厳しくなっているの「円安」とは。

 2)中国からのデフレ圧力も増し、日本は再度デフレに戻る可能性が増す
  ・中国は、習近平・共産党総書記の指導のもとで、「政治優先」をし「経済運営に疎く」なっている。

  ・中国の成長エンジンは、(1)不動産(2)インフラ投資(3)輸出の3軸があった。

 (1)不動産は、「家は住むためにある」との発想で、住宅投機抑制のため、不動産
  ・開発会社を金融政策の厳格化で締め上げた。
  ・結果、住宅は販売不振を招き、価格が低下した。
  ・中国GDPの3割を占める(関連する家電含む)不動産部門を痛み付けた。
  ・なお、家計の資産の7割が不動産関連であり、不動産価格の低下は国民の家計を直撃し、消費支出の削減と貯蓄増の流れへと転換させた。

 (2)インフラ投資も急減した
  ・インフラ投資の原資は、土地使用権の売却益が多くを占めていた。
  ・しかし、不動産危機に陥ったため、インフラ投資どころではなくなってしまった。
  ・むしろ、不動産開発会社の締め付けが、地方政府の財政危機を招いた。地方政府の債務残高は傘下の「融資平台」を含めると、約2,000兆円になるとの予測もある。
  ・中国では国内開発は地方政府の役割で、中央政府の範疇ではないようだ。その地方政府によるインフラ投資は儲からない投資が増えていると言う。つまり、新設した高速道路・鉄道は完成したものの、稼働していない案件が増えている。鉄道駅も閉鎖している駅舎がある。
  ・インフラ投資の減少は、建設労働者の失業増に直結する。

 (3)輸出も減速
  ・中国の戦狼外交と国家安全保障強化もあって、西側諸国は中国に警戒心を持った。中国は経済よりも国の安全保障を優先させて、反スパイ法を強化しため、西側先進国の企業は中国への投資を躊躇し始めている。中国への派遣社員が、いつ拘留させられるリスクが増したためである。
  ・また、中国のゼロコロナ政策の厳格実施で、世界のサプライチェーンに混乱を生じさせた。中国進出企業や西側諸国は、中国集中から「中国プラスワン」「中国撤退」「本国への回帰」の政策をとるようになった。
  ・中国の生産能力は大幅過剰となり、稼働率確保のために補助金を使った値引による輸出圧力が増している。いわゆる「中国によるデフレの輸出」圧力が増すことになる。
  ・とりわけ、欧米諸国の中国への警戒心が高まり、西側諸国は中国からの輸入規制を強めている。このような状況で、中国は輸出先をRCEPなどアジア諸国など中進国などに変更している。電気自動車(EV)の輸出先変更がよく表している。
しかし、成長著しいとはいえ中進国の経済力からして輸入に限度がある。

 3)日銀のマイナス金利解除と大規模緩和の継続は「円安」を強める
  ・植田・日銀総裁は金融政策を微調整した。しかし、記者会見で「大規模緩和は継続」と説明したため、日米金利差は縮まらないとみた投資家は「円売り」を拡大している。
  ・つまり、植田日銀の金融政策の修正は「円安」と呼び込んだ。
  ・「円安」の進行で、輸出関連企業の業績に貢献すし、その株価は追い風。しかし、「円安は輸入物価高」を招き、家計には天敵となる。
  ・植田・日銀総裁の顔は「輸出関連企業」を向いているのか「国民の生活」を向いているのか?どうも国民にとっての味方ではないようだ。

 4)自民党政権による政治混乱の収拾が見えない。

 5)日本株は、3月末までは概ね堅調に動くと予想、4月初めの株価を注視したい
  ・日本企業の多くが3月末決算を迎える。したがって、株価も3月末の値を大事にする傾向がある。投資家にとっても運用の業績評価に影響する。
  ・配当の権利落ち日から3月末までは、やや持ち高調整の売りがあると思われるが、懸念されるような事態はないだろう。
  ・問題は、4月初旬の売りである。例年の4月は外人買いで、日経平均は上昇しやすい構図となっている。しかし、年初からの外国人買いで日経平均が大幅上昇しただけに、例年にように外国人買いが期待できるか?注視したい。

●3.5月電気代、大手電力10社が値上げ、政府の再エネ賦課金引上げで(共同通信)

 1)賦課金単価は1キロワット時当たり、2023年の1.4円⇒2024年は3.49円に。

●4.JAL、2024年3月期純利益前期比2.6倍の+900億円に上方修正、配当10円増(ロイター)

●5.2月の消費者物価指数は前年同月比+2.8%上昇、伸び率が4カ月ぶりに拡大(TBSテレビ)

 1)物価の上昇は23カ月連続で+2%以上となった。
 2)電気代や都市ガス代の補助金による押し下げ効果が一巡したことから、伸び率が4カ月ぶりに拡大した。
 3)個別項目では、原材料費や輸送費の上昇で生鮮食品を除く「食料」が+5.3%上昇、「宿泊料」が+33.3%上昇したのは去年の全国旅行支援の影響の反動やインバウンド効果などによる。

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・7951 ヤマハ  底値切り上げ期待
 ・7048 ベルトラ 黒字転換
 ・9201 JAL    期末配当30⇒40円に増配

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou

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