相場展望2月26日号 米国株: トランプ関税がダッチロール、先行き不透明感が増す 日本株: 「高市トレード⇒日銀人事」で日経平均は最高値更新が続く⇒慎重さ必要

2026年2月26日 13:51

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■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)2/23、NYダウ▲821ドル安、48,804ドル
 2)2/24、NYダウ+370ドル高、49,174ドル
 3)2/25、NYダウ+307ドル高、49,482ドル

【前回は】相場展望2月23日号 米国株: 最高裁「トランプ相互関税は違憲判決」、トランプ氏受容すべき 日本株: トランプ相互関税が違憲判決でも、日本企業への恩恵は無い アドバンテスト、身代金要求型ウイルス攻撃で、AI相場に冷や汗

●2.米国株:トランプ関税がダッチロール、先行き不透明感が増す

 1)トランプ関税がダッチロール、先行き不透明感が増す
  ・NYダウの最近の推移
    2/23  ▲821ドル安 ・・トランプ相互関税の最高裁の違憲判決ショック
    2/24  + 370ドル高 ・・AI脅威論が薄れ、買い直し
    2/25  + 307ドル高 ・・エヌビディア好決算の先回り買いが波及

  ・相互関税の敗訴受け株価は大幅下落⇒暗雲去ったと株式市場は買い直し。
   ⇒その後、新たな関税で嫌気し不透明感が今後重荷になる可能性がある。

  ・トランプ関税などを受け、逃避リスクの懸念
    ・ドル安
    ・ビットコイン安
    ・金の急騰
  ・NYダウは2/17⇒2/25と横ばいで推移しているが、株式市場は「身構えている」状況にあると思われる。

●3.エヌビディア、11~1月期純利益+94%増、AI需要で過去最高を更新(共同通信)

 1)2025年11月~2026年1月期決算は前年同期比で、売上高は+73%増の681.27億ドル・純利益は+94%増の429.6億ドル(約6.7兆円)と、過去最高を更新した。人工知能(AI)開発需要に引き続き支えられ、データセンター向けが大きく伸びた。
 2)2026年2~4月期の売上高は780億ドル前後となる見通しを示した。

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)2/23、祝日「春節」で休場
 2)2/24、上海総合+35高、4,117
 3)2/25、上海総合+29高、4,147

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)2/23、祝日「天皇誕生日」で休場
 2)2/24、日経平均+495円高、57,321円  
 3)2/25、日経平均+1,262円高、58,583円 

●2.日本株:「高市トレード⇒日銀人事」で日経平均は最高値更新が続く⇒慎重さ必要

 1)2/25の日経平均は+1,262円高と、6万円が視野に入る
  ・日経平均の大幅高の要因
   ・日銀の次期審議委員の人事案が「金融緩和や財政出動に積極的なリフレ派」を起用と伝わったこと。
   ・この人事案を受け、日銀の早期利上げ観測が後退するとの見方が広まった。
   ・株式市場にとって良好な環境が続くとの見方が強まり投資家が強気になったことにある。

 2)2/25の日経平均の上昇は「驚き」の展開
  ・2/25の日本株指数の上昇率の状況は、いびつ
    日経平均    +2.20%上昇
    TOPIX     +0.71
    JPX日経400  +0.98
    グロース250  +0.90

  ・大幅高の割に値上がり銘柄数が54.9%と少なく、全体の活況感と相違
    値上がり銘柄数   876  54.9 %
    値下がり銘柄数   660  41.3
    横ばい       61   3.8
     合計     1,597  100.0

  ・2/25の特徴
   ・日経平均上昇に寄与したのは、(1)半導体・人工知能(AI)関連・(2)値がさ株と限られた銘柄。
   ・利益確定売りがみられた。
   ・利上げ観測後退で銀行株、鉄鋼の下げも目立つなど、値下がり銘柄数が660と多く出た。
   ・海外短期投機筋の買い主導が目立った。

 3)日経平均寄与度上位5銘柄の推移
  (1)2/24、日経平均+495円高、寄与上位5銘柄+504円高・占有率+101.81%
   ・寄与上位5銘柄     寄与上げ額   株価上げ幅
     アドバンテスト    +306円高   +1,145円高
     フジクラ     +77     +2,290
     イビデン       +49     +727
     東京エレクトロン   +42     +420
     信越化学       +30     +180
      合計        +504円高
   ・アドバンテストの1銘柄で、日経平均の上げ幅の+61.8%を押し上げた。

  (2)2/25日経平均+1,262円高、寄与上位5銘柄+873円高・占有率+69.17%
   ・寄与上位5銘柄     寄与上げ額   株価上げ幅
     アドバンテスト    +533円高   +1,995円高
     東京エレクトロン   +186     +1,850
     ファーストリテイ   +67     +840
     フジクラ       + 55     +1,635
     ファナック      + 32     +193
      合計        +873
   ・半導体・AI関連銘柄とファーストリテイの買いが相場を牽引している。

 4)NYダウとの比較では、日経平均は慎重さが必要
  ・NYダウと日経平均の上昇比較
        NYダウ     日経平均
    2/17  49,533ドル    56,566円
    2/25  49,482      58,583
    上昇幅 +51ドル高  +2,017円高
    上昇率 +0.10%高 +3.56%高

  ・日経平均は2/17⇒2/25の上昇率をNYダウと比べると、上昇が大きい。日経平均に過熱感がみられ、慎重な対応が求められる水準にある。

 5)「高市トレード ⇒ 日銀人事」で日経平均は最高値更新が続く
  ・過熱感や高値警戒が吹っ飛んでしまう市況となっている。
  ・NYダウと比べて、その上げ幅は際立っている。
  ・今こそ、慎重さが求められる。

●3.中国、日本の防衛20社に輸出規制、三菱重工・川崎重工・スバル・日野自・TDKなど(共同通信)

●4.マクドナルド、6割の商品を10~50円値上げ、2/25から(オリコン)

■IV.注目株式(投資は自己責任でお願いします)

 ・4307 野村総合研究所   業績好調
 ・4436 ミンカブ      黒字転換

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou

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