相場展望1月5日号 米国株: クリスマス・ラリーの5日間、まさかの4連敗、経験則と違う展開 日本株: 2025年は1年で1万円超上昇、年末終値では初の5万円台 2026年年始相場は、米国株年始の反発を受け株高で始まるか

2026年1月5日 13:22

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■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)12/29、NYダウ▲249ドル安、48,461ドル
 2)12/30、NYダウ▲94ドル安、48,367ドル
 3)12/31、NYダウ▲303ドル安、48,063ドル
 4)1/2、NYダウ+319ドル高、48,382ドル

【前回は】相場展望12月29日号 米国株: 年末特有の化粧買い・薄商いが目立つ、AI・半導体は一服か 日本株: 年末年始休暇入りの薄商いで12/25には2年ぶりの3兆円割れ

●2.米国株:クリスマス・ラリーの5日間でまさかの4連敗、経験則と違う相場展開

 1)クリスマス・ラリーの5日間でまさかの4連敗、経験則と違う相場展開
  ・年末5日間の推移  12/24  12/26  12/29  12/30  12/31
    NYダウ      〇    ●    ●    ●    ●
           +288ドル高 ▲20安 ▲249   ▲94   ▲303
   ・利益確定の売りと、持ち高調整の売りが優勢となった。

  ・経験則では、年末の5日間は株高を示していた。なお、サンタクロース・ラリーとは、年末5営業日+年始2営業日の7日間を指す。

  ・なお、年始の1/2は+319ドル高と反発した。

 2)2025年の年間相場は大幅高
  ・年間上昇    2024年末  2025年末  年間上昇幅 年間上昇率
    NYダウ     42,543   48,063   +5,520  +12.97%
    ナスダック総合 19,310   23,241  +3,931  +20.35
    S&P500種    5,881    6,845  + 964  +16.39
    半導体株(SOX) 4,980    7,083  +2,103  +42.22
  ・米国株の上昇は、半導体株が牽引した相場というのが明瞭。

 3)ハイテク株の直近の最高値と年末の株価は、下落が目立つ
  ・ハイテク銘柄の株価推移
    エヌビディア    10/29   12/31  下落幅  下落率
              207.04ドル 186.50  ▲20.54 ▲ 9.92%
    パランティア    11/3    12/31  
              207.18ドル 177.75  ▲29.43 ▲14.20%
    テスラ       12/22   12/31
              488.73   449.72   ▲39.01 ▲ 7.98%
    アップル      12/2    12/31
              286.19   271.86   ▲14.33 ▲ 5.00%

  ・主力銘柄のPER(1株利益の何倍の株価)(12/31現在)
    エヌビディア   62.79倍
    パランティア   846.43倍
    テスラ      201.67倍
    アップル     36.44倍
    ニューモント   34.91倍
    ・やはり、特に上記3銘柄は異常に高いPERと、買われ過ぎの状況を示す。人気高騰の結果であるが、そのうち冷静な見方がされる時点が到来するとみられる。

 4)年始相場は、方向感欠く、IT・ハイテク株に売り優勢か
  ・年末相場は、ハイテク関連株を中心に最近、高値更新しており、高値警戒感があり利益確定と持ち高調整による売り優勢となった。
  ・この流れからすると、年始相場はさておき売り継続となりそう。

 5)金・銀先物が12/29、急落⇒投資家心理に重し
  ・銀先物市場で証拠金の引上げを嫌って、銀が売られた。
  ・金生産会社・ニューモント社の株価も下落
              12/26最高値 12/31  下落幅  下落率
     ニューモント   105.78ドル  99.85  ▲5.93 ▲5.6%安
  ・暗号資産・ビットコインも少し前に急落していた。

●3.テスラ、2025年世界販売台数は前年比▲8.6%減の163.6万台、2年連続で前年比減

 1)この結果、中国BYDがEV(電気自動車)で初めてテスラを上回り世界首位となる。
 2)世界的な競争激化に加え、トランプ政権によるEV支援策が9月末で打ち切られたことで米国内での需要が減退した。一方、BYDは低価格帯の車種を強みに国内外で販売を拡大し、販売台数は+27.9%増の225.6万台となった。(ロイター)

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)12/29、上海総合+1高、3,965
 2)12/30、上海総合▲0.16安、3,965
 3)12/31、上海総合+3高、3,968

●2.中国、半導体工場新設備「国産設備を50%以上」を要求=関係筋(ロイター)

●3.中国、来年の消費財下取りに89億ドル(約1兆3,800億円)割当て、スマート製品も対象(ロイター)

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)12/29、日経平均▲223円安、50,526円 
 2)12/30、日経平均▲187円安、50,339円  

●2.日本株:2025年は1年で1万円超上昇、年末終値では初の5万円台

       2026年の年始相場は、米国株上昇の波及を受け株高で始まる可能性

 1)日経平均寄与上位5銘柄の推移
  (1)12/29、日経平均▲223円安、寄与上位5銘柄で▲233円安
   ・寄与上位5銘柄     下げ寄与額    株価下落
     アドバンテスト    ▲124円安   ▲465円安  
     ファーストリテイ   ▲71     ▲880
     ダイキン       ▲14     ▲410
     KDDI        ▲13     ▲ 32
     中外薬        ▲11     ▲105
      合計        ▲233

  (2)12/30、日経平均▲187円安、寄与上位5銘柄で▲146円安・占有率78.0%
   ・寄与上位5銘柄     下げ寄与額    株価下落
     ソフトバンクG     ▲68円安   ▲85円安
     アドバンテスト    ▲39     ▲145
     リクルート      ▲16     ▲157
     フジクラ       ▲12     ▲365
     コナミ        ▲11     ▲320
      合計        ▲146

   ・日経平均は下げたが、個別銘柄で大幅下落がない。このため、心理的重荷は軽微なもののようす。
   ・薄商いのなか、買いが入りにくい状況下でわずかな売りで日経平均が反落したとみる。

 2)2025年は1年で1万円超上昇、年末終値では初の5万円台
  ・年間上昇    2024年末  2025年末  年間上昇幅 年間上昇率
    NYダウ     42,543ドル 48,063   + 5,520  +12.97%
    日経平均    39,894円  50,339   +10,445  +26.20
  ・日経平均は年間で1万円を超える上昇し、NYダウをもアウトパフォームした。
  ・人工知能(AI)・半導体関連株が中心となって相場を牽引した。金利上昇で銀行・保険株が上昇した。防衛関連として三菱重工・IHI・三菱電機などが上がった。

 3)NT倍率が低下、物色銘柄の広がりを示唆
  ・NT倍率の推移    12/5   12/30  低下幅
    NT倍率     15.02倍  14.77  ▲0.25倍低下
  ・NT倍率の低下が継続するならば、今までの主役であった「人工知能(AI)・半導体銘柄」から移る可能性がある。
  ・なお、米国株の動向次第で、AI・半導体株が買い直される可能性がある。

 4)個人投資家が中心の東京グロースの売買代金が膨らむ
  ・分野別売買代金の推移    12/5     12/30
    東証プライム     5兆3,836億円  5兆3,139
    東証スタンダード     1,608      1,385
    東証グロース       1,194      1,402
  ・東証グロースの売買高上昇は、直近のIPO人気が相場を膨らました動きを反映。
  ・実質の新年相場入りに、個人投資家が反応。

 5)年始相場は高くなる可能性
  ・要因 
   (1)個人投資家の買いが、IPO銘柄を軸に12月に入って強まっている。 
   (2)米国株でNYダウが1/2に+319ドル高と上昇。特に、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が+4.01%高と牽引した。この流れを受け、年始の日本株は半導体関連銘柄を中心に買い上げられるとみる。
   (3)海外短期投機筋はこの機を捉え、株価先物の大幅買いを実行し、相場を先導するだろう。
   (4)年始は、お年玉相場となりやすい。

●3.住宅ローン・固定金利は1月にさらに引上げ、変動金利は来春か(朝日新聞)

●4.ソフトバンクG、米国DigitalBridge社を約6,400億円で買収(CNET)

 1)DigitalBridgeは、データセンター、通信タワーなどへの投資・運用する会社で、運用資産は1,080億ドル超。
 2)買収価格は、過去52週間平均終値に対して50%のプレミアムを加えた。

●5.今治造船、IMUの株追加取得で持株30⇒60%で子会社化、JFEとIHIは売却益計上(鉄鋼新聞)

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・6861 キーエンス    業績堅調
 ・6869 シスメックス   株価底入れ
 ・7974 任天堂      業績好調

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou

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