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カルロス・ゴーンの系列解体が原因? 粛清で解決? カルソニックカンセイの不正と隠蔽
■カルソニックカンセイ、「難燃性検査」を行わず
2018年9月ごろ、これまで「ダッシュボードやグローブボックス」などに使用される難燃内装材の「難燃性検査」をほとんど行っていなかった疑惑が日産社内で発覚していた。これは、カルソニックカンセイの部品だった。この会社は、かつては日産の重要な系列会社であったが、カルロス・ゴーン元会長の「系列解体」の方針で切り離されたものだ。しかし、現在でも8割が日産製品であるとのことだ。
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■「系列」と「グローバル発注」の戦い?
「系列」、すなわちトヨタなどが続ける「下請け制度」と、西欧各社が伝統的に行う「グローバル発注」との争いが、サプライヤーチェーンの構築の問題であるのだ。カルロス・ゴーン元会長が日産に乗り込んできたとき、「コストカット」の目的で下請けを約半数にしたと伝えられている。また、バッテリー開発で先行していた日産だったが、そのとき自社開発を放棄してバッテリー専門メーカーの開発に委ねることとした。それは、開発費の償還が長期にわたるため、専門メーカーに任せ、その時々の最先端の製品を購入したほうが有利だと計算したのだ。現在は、バッテリーのベンチャー企業に再度出資したようだ。現在、オールジャパンで開発されつつある「全固体電池」も、広く世界に販売されるようだ。それでもトヨタが51%出資するパナソニックとの量産会社が、日産に全固体電池を供給するのかは微妙な問題であろう。
■先行投資と資金回収スピード?
現在は、ソフトバンクの孫正義氏が行っているように、最先端技術の開発競争で勝ち残る可能性のある企業には、先行投資して優位に立とうとする時代だ。トヨタも先行しようとする過程で、孫正義氏の資本の壁に「ぶち当たって」、やむなく直接の共同開発の姿勢に転じているのだ。
この「部品供給システム」、すなわち「サプライヤーチェーン構築」で、「日本企業の下請け制度が変質していくのか?」欧米の「グローバル発注のサプライヤーチェーンが変わっていくのか?」は、まことに興味深い。そして、下請け制度で確立されてきた「高品質」をグローバル発注で保持できるのかは、案外、結論は明確だ。つまり、日産はカルロス・ゴーン体制の中で、自動車会社として基礎となる品質保証を見失っているのが読み取れるからだ。
■ゴーン体質からの脱却
日産の「ゴーン派」の品質担当者は、基本に返って「金融知識と品質保証の乖離」を見つめなおす必要がある。高品質は「マニュアル・装置・教育」だけでは成し遂げられず、人間の性を見つめる必要がある。「立場でものを言っているレベル」では脱することが出来ない体質に、日産は落ちてしまっているのだ。
この体質からの脱却するため、昔ながらの「人の入れ替え」が中心であるのが「時代遅れ」の感がする。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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