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日経平均が自民圧勝で初の5万7000円台へ急騰 その裏で前日銀総裁が鳴らす「円安加速」の警鐘とは?

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■1. 自民圧勝・高市政権の誕生がもたらした「爆騰」の正体
2026年2月、日本株市場は歴史的な転換点を迎えた。衆院選での自民党316議席獲得、そして高市政権の安定確定を受け、日経平均株価は史上初めて一時5万7,000円台に到達し、終値でも過去最高を更新した。
この急騰を支えたのは、高市政権が掲げる「AI・半導体・経済安保」への大規模な財政出動への期待だ。主要証券各社は強気姿勢を強め、年初の「5.5万円」予想を大幅に引き上げ、「年末6万円超え」をメインシナリオに据える動きが目立っている。
■2. 「高市トレード」の光と影:株高と円安の二面性
市場で囁かれる「高市トレード」には、明確な二面性が存在する。
1つは、積極財政と成長戦略を好感した「日本株買い」。もう1つは、財政拡張によるインフレ懸念と日米金利差の継続を背景とした「円売り」だ。
為替市場では1ドル=157円台まで円安が進行。これは輸出企業の採算向上や外貨建て資産の評価替えを通じて日経平均を押し上げる要因となる一方、輸入物価の高騰を招き、実質賃金のマイナスが続く家計には強い逆風となる。
株価が示す「企業の豊かさ」と、消費者が感じる「生活の苦しさ」の乖離が、2026年相場の大きな論点となっている。
■3. 黒田前総裁の「異例の警告」とネット上の波紋
こうした中、黒田東彦前日銀総裁の発言が注目を集めた。黒田氏は直近の講演で、現在の急速な円安について「私の緩和は関係ない。異次元緩和は2023年で終わっている」と断言。さらに、現在のインフレ局面においては「金融も財政も引き締めるべきだ」と、現政権の拡大路線に真っ向から警鐘を鳴らした。
この発言はSNSや投資家掲示板で即座に炎上。「責任転嫁だ」という批判が相次ぐ一方、専門家からは「異次元の金融緩和による日銀の膨大な国債保有が利上げを困難にし、それが結果として円売りを誘発している」という、負の遺産を指摘する声も上がっている。
■4. 今後の展望:3つのシナリオと投資家の防衛策
日経平均が未知の領域に踏み込む中、投資家は以下の3つのシナリオを想定しておく必要がある。
・【上昇継続】 AI・DX投資が企業の稼ぐ力を底上げし、EPS(1株当たり利益)主導で6万円を目指す展開。
・【調整入り】 国債増発懸念から長期金利が急上昇し、高PERなハイテク株を中心にバリュエーション調整が起こるリスク。
・【外部ショック】 台湾・中国情勢の緊迫化や、米国の景気後退による「円安・株高」の逆回転。
■5. まとめ:日本経済の「信認」が問われる年
自民圧勝による株高は、日本経済への期待の現れであると同時に、財政規律への警鐘でもある。黒田氏が投げかけた「引き締めの必要性」という問いは、インフレ時代の日本が避けて通れない課題だ。
個人投資家にとっては、輸出関連の恩恵を享受しつつも、金利上昇やインフレに強い資産(ゴールドや外貨建て資産)を組み合わせる「通貨分散」が、2026年の荒波を乗り越える鍵となる。
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