金相場急落、押し目なのか終焉なのか! オプション市場から見る金相場の今後

2026年2月6日 17:48

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■急落後の金相場は61.8%近くまでの戻し

 1月末に起こった金相場の急落は、約21%までの下落を見せたのちに反発、高値からフィボナッチ61.8%付近まで戻した。

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 金相場の1月からの上昇は、まさに「みんなで渡れば・・・」という状況であったように、下記の理由により総強気相場と言えるものであった。

 ・ドル売り(通貨不安)
 ・地政学的リスク
 ・インフレリスク

 そんな中で発生した急落相場であったため、まさに売りが売りを呼ぶ展開となり、金銀相場を合わせると時価総額で約110兆円もの資金が一瞬にして失われることになった。

 しかし市場は、比較的冷静にこの急落相場を見ているようだ。日足チャートで節目となる50日移動平均線から反発に転じたこと、また大前提として金相場の上昇要因に何ら変化の兆しがないからであろう。

 金相場の専門家も今回の急落場面を絶好の押し目として考えているようで、急落後に大阪の田中貴金属には金買いのための行列ができたというのも頷ける。

■コールオプションにより仕掛けられた1月急騰相場

 確かにファンダメンタルズ要因から考えると、この急落局面は絶好の押し目買い場面を提供しているように見える。おそらく多くの投資家も同じ考えであろう。

 しかしながら「人の行く裏に道あり・・・」相場の格言からは、いかに強気の金相場とはいえ、相場が終わった可能性についても考える必要があるだろう。

■気になるポイントは2つ

 ・金ETFコールオプション市場
 ・一時的とはいえ21%もの下落率

 そもそも1月からの金相場の急騰要因は、米国によるベネズエラ侵攻が直接的な要因というよりも、世界最大の金ETFであるSPDR金ETFのコールオプションに買い仕掛けが入り、プットオプションが踏み上げられたと考えるほうが妥当であろう。

 1月末の急落前のボラティリティは、リーマンショック、コロナショック以来の高まりを見せており、米FRB議長関連の報道が出る直前には、金相場の急落はすでに準備万端であったとも考えられるのだ。

 さらに、50日移動平均線から反発を見せているとはいえ、一時的にせよ21%も急落したという事実も引っ掛かる。

 過去の相場の経験則からすると、ほとんどのケースでは21%の下落は相場の終わりを示すサインとなることが多いのだ。

■オプション市場から見る金相場の今後

 ファンダメンタルズ要因からは圧倒的に買い要因が多い金相場だが、オプション市場から見た場合はどうであろう。今回の急落劇でどのくらいのコールオプションが投げられたのか気になるところだが、1月に歴史的な急騰相場を演じているだけに需給関係はまだ好転していない。

 今後、金相場はあっさりと高値を更新していくのか、それとも長い調整期間に入るのか、オプション市場を見る限りにおいてはコールオプション9月限まで、大量のコールの残骸が残っていることを頭に入れておいたほうがよさそうだ。

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