相場展望4月27日号 米国株: 米国インテルの再生、再び成長軌道へ⇒米国株高牽引 日本株: 米国ハイテク株高と海外短期筋が牽引、日経平均6万円乗せ 「NT倍率」が最高値となり高値意識される水準

2026年4月27日 13:14

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■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)4/23、NYダウ▲179ドル安、49,310ドル
 2)4/24、NYダウ▲79ドル安、49,230ドル

【前回は】相場展望4月23日号 米国株: トランプ氏、中間選挙で不利強まる->レイムダック可能性高い 日本株: 4/22の日経平均上昇・東証株価指数下落は異様な市場偏向

●2.米国株: 米国株上昇の牽引役・インテル、再び成長軌道へ⇒米国株高を牽引

 1)米国株上昇の牽引役・インテル、再び成長軌道へ⇒米国株高を牽引
  ・インテル株価が4/24に+23.6%高と高騰した。インテルは4/23に発表した1~3月期決算で売上高・1株利益が市場予想を上回った。

  ・インテルの業績の状況        
   ・1~3月期決算 市場予想          決算発表
     売上高   124億ドル(約1.97兆円)  135.7億ドル(約2.16兆円)
     1株利益   0.02ドル          0.29ドル
   ・4~6月期見通し
           市場予想          決算発表
     売上高   137億ドル(約2.18兆円)  148億ドル(約2.35兆円)
     1株利益   0.19ドル          0.20ドル

  ・インテルは業績悪化で、新しい経営責任者(CEO)のもとで再生に取り組んできた。インテル製品の新製品の評価が高まり、新規購入契約が増えている。結果、企業業績が急回復し始めた。

  ・インテル株の急騰を受け、他のテック株にも波及し、米国株上昇を牽引。

 2)4/24、米国株価指数は半導体株指数(SOX)が牽引
  ・4/23の株価指数の状況
     NYダウ         ▲0.16%
     ナスダック総合     +1.63
     ナスダック100     +1.95
     S&P500種       +0.80
     SOX      +4.32

  ・半導体株指数(SOX)の上昇率が+4.32%と際立った伸びを示した。インテルの株価上昇率が+23.6%高と急伸したことが波及したと思われる。


●3.ウォーシュ次期FRB議長の承認可能性高まる(フィスコ)

 1)パウエルFRB議長の刑事捜査が取り下げられる。

●4.ワーナー株主総会、パラマウントによる17.5兆円での買収を承認(テレビ朝日)


■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)4/23、上海総合▲13安、4,093
 2)4/24、上海総合▲13安、4,079

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)4/23、日経平均▲445円安、59,140円
 2)4/24、日経平均+575円高、59,716円

●2.日本株: 米国ハイテク株高を背景に海外短期筋が牽引して日経平均6万円乗せ 「NT倍率」が最高値となり高値意識される水準

 1)4/23、(1)日経平均は史上初の6万円台乗せ目標達成と(2)達成を機に利益確定売り
  ・4/23日経平均の動き(前日終値比)
     朝高  +428円高 海外短期筋の先物買いが主導
     中盤  ▲963円安 利益確定売り優勢
     終値  ▲445円安 海外短期筋と個人の買いで下げ幅縮小

  ・4/24、人工知能(AI)・半導体関連の値がさ株に買いが継続(前日終値比)
    朝高 +623円高 データセンター需要拡大で買い集中
     中盤   +85円高(朝比▲538円安)トヨタ決算警戒で売りが波及
     終値   +575円高       イラン停戦交渉の進展期待で買い

 2)日経平均寄与上位の状況
  (1)4/23、日経平均▲445円安、寄与上位5銘柄▲305円安、占有率68.53%
    銘柄       寄与度    前日比伸び率
    ファーストリテイ ▲195円安  ▲3.37%安
    リクルート    ▲39    ▲4.93
    ファナック    ▲29    ▲2.63
    日東電工     ▲21    ▲3.83
    京セラ      ▲21    ▲2.85
     合計      ▲305

  (2)4/24、日経平均+575円高、寄与上位5銘柄+668円高、占有率116.17%
    銘柄       寄与度   前日比伸び率
    アドバンテスト +372円高  +5.51%高
    ソフトバンクG  +101    +2.15
    イビデン    +94     +12.61
    ファーストリテイ+64     +1.15
    東京エレクトロン+37     +0.81
     合計     +668
   ・人工知能(AI)・半導体関連の少数の値がさ株に買いが集中。

 3)「NT倍率 16.7倍」と過去最高値
  ・「NT倍率」は、日経平均を東証株価指数(TOPIX)で割った数値。
  ・NT倍率の推移
     1/05   14.91倍
     2/02   14.89
     3/02   14.89
     4/01   14.64
     4/24   16.97
  ・NT倍率の高値は、日経平均がTOPIXよりも買われ過ぎ状態を意味する。よって、日経平均の上昇が突出しているため、注意深くみたい。

 4)長期金利は上昇傾向
  ・原油・液化天然ガスの多くを輸入に頼る日本にとって、原油高などエネルギー価格の上昇は、インフレ圧力を増す傾向にある。
  ・このため、将来の金利上昇が見込まれるため、長期金利が上昇する状況にある。

 5)日経先物が6万円台に上昇、米国ハイテク株で先高期待も、懸念材料あり
  (1)米国株はインテルの構造改革による業績アップもあり、ハイテク株が見直し買いされ、勢いが増している。
   ・日本株にも波及して、海外短期筋の株価先物買い主導、加えて人工知能(AI)や半導体関連の少数の値がさ株に買いが集中して、日経平均は6万円台乗せに挑戦。

  (2)懸念材料=原油先物価格の高止まり⇒値上げ・資材不足⇒企業業績への悪影響
   ・イラン情勢の長期化⇒日本経済はインフレ・消費減退・経済後退。
              日本企業はコスト高・値上げ困難・受注減・業績悪化。
   ・米国・イラン交渉は困難を極める。
     ・機雷除去だけで6ヵ月以上は要する。
     ・湾岸諸国の攻撃を受けた石油設備の復旧に数年間かかる。
     ・原油・ガス生産設備の再稼働にも相当な年月を要する。

  (3)この懸念材料は、現在の株価には織り込まれていない。
   ・下落要因あり。
    ・要注意したい。

●3.デンソー、ローム買収案を撤回検討、パワー半導体で合意見通せず(時事通信)

●4.キャノン、2026年12月期営業利益予想を+4,790⇒+4,560億円に下方修正(時事通信)

 1)メモリー価格の高騰に加え、中東情勢の悪化により同地域での販売ができない。

●5.野村総研、通期純利益予想を下方修正、豪州・北米事業などで減損▲969億円(ロイター)

 1)2026年3月通期の純利益予想を+1,040⇒+150億円に大幅下方修正した。のれん等の減損損失を計上する。

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・5802 住友電工     業績好調
 ・6758 ソニー      業績堅調

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou

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