世界のエンジンから見えるもの (2/2) 「高回転型」ヨーロピアン、「省エネ」日本

2020年2月16日 08:10

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■ヨーロピアンエンジン

 ヨーロッパの町並みは日本と同じように狭い路地などが多く、小型車でも名車が多数輩出されてきた。エンジンも古くからDOHCなどハイテクを駆使し、小排気量で高馬力を得ようとする努力が続いてきた。

【こちらも】世界のエンジンから見えるもの (1/2) 「大きいことはいいことだ」アメリカンV8エンジン

 産業革命が起きたイギリスでは、「ライトウエイトスポーツ」などに使用する「高回転型エンジン」が好まれ、運転テクニックも駆使して高性能エンジンを活かすのが本筋であると考えられてきた。

 クルマの操縦性にはワインディングロードを駆け抜ける機敏さを求められ、繊細さと先見性の強さが感じられる。フェラーリのような究極のスポーツカーを造り上げる力があり、正統派の先端技術が花咲いている。

 ミニのように街中でも石畳を走り抜けるしっかりしたサスペンションセッティングなどが求められており、エンジンは全ての回転域から素早く立ち上がれる性能が求められてきた。さらに、イタリアの「太陽道路」、ドイツの「アウトバーン」など速度無制限の道路も造られ、高速性能も求められることで、クルマの真の実力が必要だった。

 エンジンは、小排気量でも「高回転で高出力」であることが当然であった。一方で、高級車の歴史も古く、ロールス、ジャガーのような貴族趣味なブランドも残っている。それらの高級車が大排気量のV12気筒のエンジンを要求し、アメリカンV8とは違った高性能をクルマに要求していたのだ。

 現在、ヨーロッパでは、省エネに対応するため「ディーゼルエンジン」の方向性できたが、日本のHVに押されてきたのか「燃費不正」を組織的に行って自滅してしまっている。そして、日本のHVに対抗するためにBEVに移行することを目標とするようになり、PHEVなどが開発の最先端となっている。

■日本のエンジン

 かつて後進国だった日本は、戦後アメリカの支配下であった影響であろうか、アメリカ車の方向を真似している時もあった。オイルショック後は「水を得た魚」のように良いエンジンを造り上げ、省エネでは世界をリードしてきた。

ホンダのCVCC、トヨタのHV、日産のEVなど、いつも世界の先端エンジン、パワープラントを生み出すようになっている。マツダの超希燃焼エンジンSPCCIなど、現在では省燃費で世界をリードしており、この繊細な制御プログラムと機械式メカニズムとの整合性を作り出す技術は、世界のだれも追いつくことが出来ないでいる。

欧州のBEVシフト、中国のBEV先行は、実は日本のエンジン技術に世界がもはや追いつけないと感じているためであろう。

 しかし、BEVで日本の先進性は失われる。だがBEVでもやはり日本人の特性は生きてくるはずで、自動運転などでも日本が成果をあげる時がやってくるであろうと期待する。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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