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恵比寿ガーデンプレイスなど外資へ、サッポロHDが不動産事業の売却決定
サッポロホールディングス(HD)は24日、恵比寿ガーデンプレイス(東京都渋谷区)、サッポロファクトリー(札幌市中央区)などを開発、運営する完全子会社のサッポロ不動産開発を、米国とアジアを拠点に活動する2投資ファンドに売却することを決めた。サッポロHDは傘下のサッポロビールを吸収合併し、「サッポロビール」に商号変更、酒類事業に集中する。
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売却相手はアジア系投資ファンドのPAGと米投資ファンドのKKRが共同で設立するSPARK(スパーク)合同会社。2026年6月に議決権ベースで株式の51%、2029年6月までに全株式を売却する。売却額は4,770億円。サッポロHDはこの取引で約3,300億円の利益を想定しており、酒類事業に投入するほか、一部を株主に還元する方針。
恵比寿ガーデンプレイスはサッポロビールが信託受益権の3割を持ち、残り7割とサッポロファクトリーなどが取引対象になる。サッポロビール博物館、サッポロビール園(ともに札幌市東区)、銀座プレイス(東京都中央区)は対象外で、サッポロビールが保有する。
サッポロ不動産開発は1988年の設立。1993年にサッポロファクトリー、1994年に恵比寿ガーデンプレイス、2016年に銀座プレイス、2024年に創成クロス(札幌市中央区)とサッポログループのビールブランドゆかりの地で次々に商業施設を開発した。オフィスや住宅も保有している。
サッポロHDは2026年7月のサッポロビール吸収合併で事業持ち株会社に移行する。経営環境の変化を受け、強みを持つ酒類事業に集中するのが狙いで、2月にサッポロ不動産開発に外部資本を入れ、連結対象から外す方針を明らかにし、複数の外資系投資ファンドグループと交渉していた。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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