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会員制リゾートホテル首位:リゾートトラストが注力するメディカル事業の現状
2024年夏に検診を開始する、グランドハイメディック倶楽部の新検診拠点「ハイメディッククリニック中之島」の受付イメージ。(画像: リゾートトラストの発表資料より)[写真拡大]
リゾートトラスト(東証プライム)。会員制リゾートホテルで首位。会員権販売事業を主体に、ホテル・レストラン事業やゴルフ事業も手掛けている。またシニアライフ事業として23施設の介護施設も展開。更にここにきて注力し伸びを示しているのがメディカル事業。
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屋台骨の主力業態を勘案すると通常、「コロナ禍では痛手を」と考えるのが当然。が斯界にあってリゾートトラストは「独り勝ち」の様相となった。
2021年3月期には147億7000万円の営業利益を計上している。最大の要因は「会員権事業」の好調(21年3月期の部門別営業利益:229億5100万円)。ちなみにこの期のホテル・レストラン事業は63億6500万円の営業赤字。
富裕層ビジネスに通じたアナリストに意見を求めた。「会員制リゾートクラブ:エクシブの特長は、ホテルの1室を14人のオーナーで共有している点。かつ日本で初めて年間26泊の完全保証を実現した“タイムシェアシステム”や、利用予定のない他のオーナーのリゾートと交換利用できる“エクスチェンジシステム”など差別化が徹底していることに求められる」と、会社側の訴求をほぼ口移しにした答えが返ってきた。富裕層の発想を、垣間見た・・・という言葉しか知らない。
そんなリゾートトラストの今3月期は「17.8%増収(2000億円)、46.7%営業増益(180億円)」計画で立ち上がり、第2四半期開示と同時に2回目の上方修正。
「4-9月期は増収増益、売上高は上半期として過去最高になった。会員権販売の契約高が上半期として過去最高を更新。7月に修正した数値を更に上回る予測となり再度、上方修正を公表する。売上高は2020億円、営業利益210億円。双方とも過去最高だった2019年3月期を上回り、売上・営業利益とも5年ぶりの過去最高を更新する見込み。結果、期末配当を4円増額し54円配とする」と発信した。
注力しているメディカル事業も、上半期として最高の39億円となった。会員制メディカル倶楽部「グランドハイメディック倶楽部」を、全国に8コース(今夏には9コース目が開設予定)を展開している。診察で異常が見つかった際には、適切な医療機関に紹介される。医師や看護師による日常的な健康サポートが担保される。
昨年末には、こんなリリースが配信された。『トラストグループが開発中のがん治療装置が厚労省から、皮膚血管肉腫に対する希少疾病用医療機器の指定を受けた』。
リゾートトラストの本稿作成中の時価は2446円、予想税引き後配当利回り1.77%。昨年6月の2028円から切り返し、12月中旬に2490円まで買い進まれ微調整場面。IFIS目標平均株価は算出者の6人中5人が「強気」の、2825円。さて・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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