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武田薬品、シンガポールにカーボンゼロの製造拠点建設
武田薬品工業(東京都中央区)は24日、シンガポールでカーボンゼロの建物を着工したと発表した。1400万ドル(約15億5000万円)を投資し、製造拠点を拡張する。同社にとってグローバルネットワークにおける初めてのカーボンゼロの建物。また、シンガポールのバイオテクノロジー産業への初投資でもある。
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シンガポール北部のウッドランズ地区に建設する。同社のバイオロジクス製造工場に隣接しており、2022年までに入居する予定だ。熱帯性気候で高温多湿な気候を踏まえたエネルギー研究を実施し、660枚以上の太陽光発電パネルを設置。ビルで消費するエネルギーの量を完全に相殺できるようにした。
ビルの建材にもCO2を封じ込めたグリーンコンクリートを用い、雨水の貯留なども行う。建物は、シンガポールの建築建設庁によって推進されている、建築物の省エネ化の枠組みである「グリーンマーク(GM)」制度に準拠していると言う。
1400万ドル規模の拡張は、シンガポールのバイオ業界では初の試み。起工式には、シンガポールの貿易段業大臣や経済開発庁副長官、駐シンガポール日本国特命全権大使らが参加。注目度の高さを伺わせた。
武田薬品は環境目標の達成に向け本腰を入れている。カーボンゼロの建物建設はその姿勢を示した格好だ。同社は2020年に、排出する温室効果ガスと同等を吸収・除去する「カーボンニュートラル」を既に達成している。今後は2040年までに、事業活動でもカーボンオフセット無しに温室効果ガスの差し引きをゼロにする「カーボンゼロ」を目指す。
同社のグローバル製造・供給を統括するグローバル マニュファクチャリング & サプライ オフィサーのトーマス・ウォスニフスキー氏は、「シンガポール政府の気候変動への取り組みを支援する機会を得られたことを光栄に思う」とコメントをしている。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)
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