欧州は気付いていた! EVによる雇用消失の恐怖 (1) EV本命は日産・アリア?

2020年10月9日 08:10

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日産アリア(画像: 日産自動車の発表資料より)

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 EV(電気自動車)は、正確にはBEV(純電気自動車)と言うべきである、モーターとバッテリーのみで構成されたパワーユニットを持つ自動車のことだ。充電や整備などのライフラインも展開されつつあり、ほぼEV市場が出来つつあるのが現状であろう。高級車の位置づけでテスラ各車が発売され、それにポルシェ・タイカンが従来の自動車メーカーの意地を見せて後を追いかけている。

【こちらも】【BEVか?水素エンジンか?】BEV航続距離2倍も 「全固体電池」量産化間近か

 また、ジャガーI-PACEがヒットしたことで、高級車市場は期待感も含めて形成されつつある。しかし、これはEV市場始動期の価格が高いために起きる高級感であり、ガソリンエンジン車の構成部品3万点ほどに対して半減すると言われる部品点数から考えれば、価格は今よりだいぶ安く設定されなければ大幅に普及することはありえない。

■普及の本命は日産・アリア

 世界のEV市場の本命は、日産・リーフ、VW・ID.4、日産・アリアなどである。また、ホンダe、BMWi3、BMWiX3などシティコミューターの市場も想定されつつある。こうした実用車のEV市場が成り立ちつつあるのだが、ガソリンが持つエネルギー1に対してバッテリーでは約30倍になるとの試算も出ており、ガソリン車に比べてEVは極めて車重が重くなっている。

 2021年発売予定の日産・アリアは450km~610kmの航続距離(WLTCモード)を実現できたが、車重1,900kg~2,200kgとなってしまい、一般のガソリン車1,600kg~1,700kg程度に対してかなりのハンディを示している。しかし、性能面では0-100km/h加速では最高5.1秒とスポーツカー顔負けの性能である。また、最高速度がネックと言われてきたが、200km/hであれば何とかアウトバーンでも走行可能であろう。その場合、目的地は近距離に限られることが現状だ。

■問題は雇用を確保できなくなること

 EVは発売ラッシュが起こっているが、実用性については「まだまだこれから」といったところだ。そして、重大な問題が隠されている。部品点数3万点に上るガソリンエンジン車に比較して、エンジン、ミッション、排気系、燃料系など部品点数が半減し、自動車産業ではその分の雇用を維持できなくなることだ。

 自動車産業先進国が抱える7%程度の雇用が半減するかもしれないのだ。EV普及は、先進各国の経済政策を脅かす事態が起きようとしている。一方、中国経済は自動車産業が出来上がっていなかったため、EVによって新たな産業を興すべく、補助金制度を拡充してEV化を進めることが出来ている。

 日本はもともと自動車産業依存度が高い国であり、高精度加工の必要性のあるエンジン技術では、世界でドイツと共に抜きんでた存在である。そのためEV化が進むと国際競争力のある産業を失うことになり、経済的地位は、もはや先進国とは言えない国となることが危惧される。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: 欧州は気付いていた! EVによる雇用消失の恐怖 (2) マツダ・ロータリーエンジンが有効

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