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トヨタとデンソー、新世代半導体開発の合弁企業「MIRISE Technologies」
DensoとToyotaは、従来からパワー半導体、なかでもSiC半導体開発で協働歩調をとってきた。写真は2017年TMSで展示した独自半導体を搭載したモックアップ[写真拡大]
トヨタ自動車とデンソーは、2020年4月を目標に設立準備を進めている次世代の車載半導体の研究および先行開発を行なう合弁会社の名称を「MIRISE Technologies」(MIRISE)に決定したと発表した。
「MIRISE Technologies」とはMobility Innovative Research Institute for SEmiconductor Technologiesの頭文字で、“未来”と“RISE(上昇)”を組み合わせた意味も含めたという。社名には、世界のモビリティに革新を与える半導体開発を行ない、未来をもっと進化・向上させていきたいという使命・熱い思いを込めた。
代表取締役社長にデンソーの役員、加藤良文氏が就任することも決定し、MIRISEの2030年の目指す姿および2024年中期方針を指し示した。
MIRISE の2030年にあるべき姿を以下のように定義し、豊かな環境、安全と心地よさを合わせ持つモビリティ社会が実現され、そのコアをMIRISE Technologiesの半導体エレクトロニクスが担っていくのだとしている。
MIRISEは、トヨタの持つモビリティ視点、ならびにデンソーが培ってきた車載視点での知見を掛け合わせることで、クルマを軸とする視点と部品軸の視点の両輪で、電動車両や自動運転車両の技術革新の鍵となる次世代の車載半導体を、より早期に開発していくという。
MIRISEが取り組む技術開発領域は、パワーエレクトロニクス、センシング、SoC(System-on-a-Chip)の3点を重点とする。
パワーエレクトロニクス領域においては、トヨタおよびデンソーがハイブリッドカーを中心とした電動化技術で蓄積してきた半導体材料・製造・設計技術を強みに、主に内製(委託製造も含む)を目指した研究開発を行なう。
センシング領域においては、内製に加え共同開発先との協業なども想定した開発を行なっていく。また、SoC領域においては、将来のモビリティに最適なSoCの仕様を明確化する機能を強化していくという。
これらをスピーディーかつ競争力のある体制で実現すべく、大学、研究機関、スタートアップ企業、半導体関連企業などとの連携協議を開始。また、半導体技術者の採用を強化していくとした。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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