ダイハツ・ロッキー&トヨタ・ライズ タントと同じD-CVTをひっさげ登場 (1/2)

2019年11月9日 15:56

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トヨタ・ライズ(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

トヨタ・ライズ(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]

  • ダイハツ・ロッキー(画像: ダイハツ工業の発表資料より)

 ダイハツとトヨタの両販売ルートで売られる5ナンバーサイズのSUVが、11月5日に発売された。それが、ダイハツ・ロッキーとトヨタ・ライズだ。価格帯は170万5000円~242万2200円と若者にも届く値段で、手ごろなボディサイズで小型車枠のため売れ筋となる予感がする。

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 DNGAに沿って造られた車両でダイハツが開発製造し、トヨタにはOEM供給されるようだ。こうしたコストダウンや資金効率の向上の努力が、ホンダや日産には出来ないのが心配だ。ルノーではなく、日本メーカーでダイハツとトヨタのような協業が出来ないものであろうか。将来に渡って貴重な国内産業となってほしいものだ。

 ロッキーとライズには2WDと4WDが用意される。アンケート調査によると、「財布の中身」が許すなら4WDを購入したい人が半数いるのだが、実際の4WD購入者は2割に満たない。しかし4WD車に対しては、安心感と走破能力の高さをユーザーは期待していると言う。

 それなのに、売れないためかメーカーは走破性や安全性を宣伝しない。2WDでも十分な安全性能や走破性能を確保できているからであろう。運転支援システム、コネクテッドなども必要だが、基本性能の高さを、もっと主張してほしいものだ。

 ロッキーとライズのボディサイズは、3995×1695×1620mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2525mm。最小回転半径が4WDでも5.0mと、日本国内での取り回しには極めて適した寸法と言える。これなら軽4輪と比較検討が出来る実用性が確保されているのではないか。

 広い室内空間はカップルディスタンスが900mm確保できており、最大容量369Lのラゲッジスペースには80Lのアンダーラゲッジスペースもある。これはスペアタイヤの必要性が薄れた恩恵でもある。小さな車においては、大きな実用性だ。しかし、SUVタイプとワゴンタイプを比較すると、荷物を平置きしたい場合の実用性はワゴンタイプが勝ることは仕方ないだろう。

 車両重量は、2WDで980kg、4WDで1,050kgとなっている。高張力鋼を用いたボディは、軽4輪自動車並みにかなり軽く仕上がっており、装備品の重量が増える中で、安全性を向上させながらの軽量化の努力は高く評価すべきだ。日本のものづくりの「すごみ」を感じる一面である。

 最近ではデザインやカラーなどが商品力としては高いのだが、このロッキーやライズも基本的な製造技術で手抜きすることなく、高いレベルで統一されている。しかも資金効率を最大限にする技術が、トヨタは世界一と言ってよいのである。

 一方、ホンダが迷走する姿は見たくない。最低でも5年を要すると思われるが、トヨタグループに参画してでも立て直してほしいものだ。金融知識のグローバル経営者を優先するのではなく、バランスよく取り込んでほしいものだ。

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