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日本へ押し寄せる外国メーカーのEV 国産メーカーは迎え撃てるのか?
メルセデス・ベンツ EQC 400 4MATIC (欧州仕様)。(画像:メルセデス・ベンツ日本発表資料より)[写真拡大]
1日(現地時間)、上海でドイツ自動車メーカーのポルシェが開発を進めるEV(電気自動車)、タイカンのプロトタイプがデモンストレーション走行を行った。今後は、ポルシェの主要販売マーケットであるアメリカ、イギリスを訪れ、デモンストレーション走行を行うことが発表されている。
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■ポルシェタイカン主要諸元
全長4,850mm
全幅1,990mm
全高1,300mm
車両重量2,200kg
乗車定員4名
パワートレインは前後に1基ずつ電気モーターを搭載、出力は450ps~630ps。800V急速充電システム対応で航続距離は500km。車両価格は約850~900万円の予定。
このポルシェタイカンは、2019年9月のワールドプレミアで正式発表され、販売が開始される予定となっている。
また4日にはメルセデス・ベンツ日本がEVの新型SUV「EQC」を今年秋から国内で販売を開始すると発表した。
■EQC主要諸元
全長4,761mm
全幅1,884mm
全高1,623mm
ホイールベース2,873mm
パワートレインは前後に1基ずつ電気モーターを搭載、出力は408ps、最大トルクは78.0kg-m、航続距離は500km。車両販売価格は1,080万円(消費税込)。
発表に出席したメルセデス・ベンツ日本の上野金太郎代表取締役社長は自らが運転するEQCで登壇、EQCのアンバサダーに就任した騎手の武豊氏とトークセッションを行うという、プレス向けの派手な発表となった。
上野氏は2022年までにメルセデス・ベンツが10車種のEVを世界マーケットに発表、販売を開始することを宣言しているとして、日本でもEQブランドを順次投入していくことを公表した。
ポルシェ、メルセデス以外にもテスラ、アウディなどが日本マーケットでEVの販売を開始しており、海外メーカーの国内EV市場への攻勢が強くなってきている。
これら海外メーカーの攻勢に対して国産メーカーでは日産が現状では最大のライバルとなりそうだ。
2010年12月に量産型EVとして販売が開始されたリーフは、2017年10月、2代目にバトンタッチされ全世界60カ国以上で販売され、日本国内で10万台以上、全世界累計で40万台以上が販売されている。
■日産リーフe+主要諸元
全長4,480mm
全幅1,790mm
全高1,545mm
車両重量1,680kg
乗車定員5名
パワートレインの出力は218ps、最大トルクは34.7kg-m、航続距離540km。車両販売価格は416万円~(消費税込)。
またホンダは2020年春にヨーロッパで販売開始予定の「HONDA e」のプロトタイプ画像を公開し、予約受付を開始した。
■HONDA e
全長3,895mm
全幅1,750mm
全高1,495mm
(プロトタイプ仕様)
パワートレインは後輪駆動で最大出力150ps、最大トルク30.6kgm、航続距離200km以上の予定。
日本メーカー最大手のトヨタは、2020年から中国市場でC-HRとIZOAのEVモデルを投入すると発表しているが、国内向けに関しては大きな動きは見せていない。
テスラ・モデルSの成功以後、ヨーロッパメーカーは続々と大型EVを世界戦略車のイメージモデルに据えて攻勢をかけているが、中小型車に関してはまだまだ不透明な部分が多い。これに対して、日本メーカーは中小型モデルをEV戦略の中心に据えており、派手さはないものの、実用性や価格面での優位性を狙っている。
世界的に環境への影響から規制強化に動く国が多い中で、EVの世界戦略の舵取りが各メーカーの今後の収益を大きく左右し、メーカーの存続、提携、再編への動きへ関わる可能性もある。今後とも各メーカーのEV戦略からは目が離せませないのは言うまでもない。
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