ベンチャー企業やスタートアップ企業を育成する:スローガンの株価動向を考える

2025年4月11日 09:13

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 スローガン(9253、東証グロース市場)は、日本経済の隆盛に不可欠な企業だと確信する。2021年11月25日に上場。公開価格1200円に対し初値は1800円。

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 50%の上値で生まれたのは、単なるIPO人気だけではない。ベンチャー、スタートアップ企業向け新卒採用プラットフォーム「Goodfind」などを運営している。ベンチャー企業やスタートアップ企業の育成が不可欠なのは、論を俟たない。

 がコロナ禍に晒された2021年2月期の「75.2%営業減益」に対し22年2月期は「503.7%営業増益」と大きく切り返したが、以降は「19.3%営業減益」「25.5%営業減益」。そして今2月期も期中に計画を下方修正「29%営業減益」。

 スローガンでは「社会人向けサービス及びメディア・SaaS分野(の売上)が予想を下回る見込みとなったことに伴い・・・」と説明している。売上増⇒利益増の収益構造の中で、苦心を未だ強いられている。

 平たく言えば、スローガンを活用する企業が増え続けることが肝要という次第だ。応援・プロパガンダのつもりで、本稿を記している。

 実は最近、知り合いの若手記者からシーズアンドグロースという企業の存在を聞かされた。2010年の設立。企業の採用支援を手掛けている。記者の話では社長の河本英之氏は、こう語っているという。

 「小規模企業の場合新卒採用は行わず、中途採用だけを行う企業が少なくない。私はそうした企業に『新卒採用を自社の健康診断と捉えたらどうだろうか』と提案している。

 どのような学生に入社して欲しいのか。そのためには自社のなにを学生にアピールするべきなのか。どこが自社の魅力なのか。これらを問いかけることで自分の会社を見直すことができる。客観的な目線で自社を再確認でき、軌道修正や福利厚生などといった取り組みを経て、よりよい社内環境づくりができる。だからこそ、新卒採用を勧めたい」。

 同感だ。新卒採用を前面に押し立てることで、自分の会社の立ち位置を高めることができる。そんな企業がまたベンチャー企業やスタートアップ企業の人材獲得を促し、ユニコーン企業への道筋を敷くことにもつながる。

 話をスローガンに戻す。本稿作成中の株価は590円水準、年初来安値水準。昨年来高値は10月10日の835円。長い上髭が伸びた陰線が発現した。チャートの教え通り「下値」に転じる。結果が時価。この間の出来高の推移を見ても、市場人気は薄い。理不尽ではあるが・・・公開価格の5割高で生んだ銘柄なら、市場も「責任」を感じるべきではないか・・・。いやまずは「トランプ関税」に噛みつくべきか!?(記事:千葉明・記事一覧を見る

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