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PDハウスで成長階段を昇る:サンウェルズは資産株候補
サンウェルズ(東証グロース)。地元・石川県で介護サービスを広く展開。そして目をさらにして注目したいのは、パーキンソン病を患った患者向けPDハウス(2018年に第1号を開設)を拡大中という点に求められる。本稿作成時点で33カ所が稼働、今後も公にしている分だけで10カ所の開設が予定されている。
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2022年6月上場の株式市場では新顔企業だが、収益動向には目を見張らされる。公開前の22年3月期で「55.8%増収、52.2%営業増益、5.9%最終増益、11円配」。その後も「62.9%増収、192.5%営業増益、206.6%最終増益、26円配」「55.7%増収、143.4%営業増益、159.02%最終増益、14円配(23年4月1日に1:3分割)」。そして今25年3月期も「34.9%の増収(288億700万円)、39.2%の営業増益(48億6000万円)、29.3%の最終増益(26億2700万円)18円配」計画で立ち上がっている。
パーキンソン病は脳の指令を伝えるドパミンと呼ばれる物質が減ることにより、「体の震え」「動作の緩慢」「筋肉のこわばり/手足が動かしにくくなる」「転びやすくなる」などの症状が現れ、日本人の1000人に1~1.5人が羅漢者とされている。50歳以上で起こることが多い。
PDハウスでは、脳神経内科医院の医師と連携し訪問診療を行う。専門医監修によるパーキンソン病特化のリハビリプログラムが実施される。パーキンソン病には薬剤のコントロールが必要なため、24時間体制の訪問看護体制が執られている。
創業者の社長:苗代亮達氏は今年7月で51歳になった、若手経営者。が今日に至るまでは厳しい日々を強いられてきた。
大学1年の時、腎臓病を患い中退。24歳まで闘病生活を余儀なくされ、定職につけない日々を送った。家業を引き継ぎ「病気に苦しむ人に役立つ仕事を」と考え、「バリアフリー業者に半年間通い」介護保険対象者向けの住宅改修事業を始めた。その延長線上で19カ所の介護施設の開設・運営に乗り出した。
しかしそこでも、壁にぶち当たった。幹部社員クラスの相次ぐ退職。自分の思い通りに事業を進めた。苗代氏は、「社長と社員の間に、一線を作ってしまった」と振り返っている。こうした時間の推移を経て、今日の「PDハウスのサンウェルズ」は生まれている。
サンウェルズの公開初値は2300円(公開価格1940円)と、期待を背負って生まれた。時価は2400円台半ば。初値で買っていると時価の調整済み株価パフォーマンスは3.5倍超。中長期構えが賢明と教えている気がするが・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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