フィアット、EV「500e」を北米にも投入　ジェニファー・ロペスとコラボ

　フィアットは1月30日、EV「500e」を米国で発表し、北米にも投入した。ジェニファー・ロペスとのコラボレーションによる大々的な宣伝も話題だ。

【こちらも】フィアット500がEVに生まれ変わる　自動運転機能も搭載

　500eは、フィアットの伝統モデル「500」のEV版。クラシカルで愛嬌のあるエクステリアはそのままに、EV化で使い勝手を向上させた。最高出力は118PS、最大トルクは220Nmで、ホットハッチとしては力強いモーターを搭載する。EVモードセレクターでは3つのドライブモードを選択可能。日本では2022年6月から販売されている。

　今回の米国での発表では、ジェニファー・ロペスとのタイアップが話題だ。ロペスがラッパーのLatto（ラトー）をフィーチャリングした新曲「Can’t Get Enough」のMVで、500eが告知される。フィアットUSAの公式YouTubeやInstagram、TikTokといったSNSでも、30秒のティーザー映像として視聴可能だ。

　今回に限らずフィアットは、革新的なマーケティングとして「プロダクトドロップ」を実践している。これはSNSによるバズを通し、顧客のロイヤリティを作り出す手法だ。今回は世界的アーティストのジェニファー・ロペスとのコラボレーションにより、500eをより魅力的に際立たせる戦略である。

　もともとプロダクトドロップは、ファッションやアパレル業界で多くのブランドが取り入れている。フィアットは、自動車ブランドとして初めてこの手法を使っており、北米市場での500eの認知度向上が期待される。

　北米市場における2024年型500eは、3月12日から注文受付を開始予定だ。伝統的ホットハッチのEV化は、どの国でも多くの関心が集まるだろう。世界的アーティストとのコラボレーションも、500eの魅力を際立たせそうだ。