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患者の為になる施策を執るメドピアは、なかなか商売上手とも言える!?
(画像: メドピアの発表資料より)[写真拡大]
メドピア(東証プライム)から1月10日付けで、『メドピア、リクルートメディカルキャリアより薬剤師の業務用支援アプリ「ヤクチエ」シリーズを譲受』と題するリリースが送られてきた。読んだ。一読後の実感は、「なんともはや、儲け上手な企業」だった。
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メドピアが現職の医師:石見陽氏により立ち上げられた、「MedPeer(約15万人の国内の医師/約4割が会員として参加する医師コミュニティサイト、以下メドピア)」を展開する企業であることは、重々承知していた。
例えば治療法に関する参加医師の問い合わせに、他の医師が自ら執った臨床例が紹介される。そんなメドピアのコンテンツの中に「薬剤評価掲示板」があることも認識はしていた。医師同士が医薬品の処方実感を定量・定性で評価した口コミが共有されている(3200以上の薬剤に対し累計60万件以上の口コミが投稿されている)。
そして不勉強だが2019年4月には、「ヤクメド(薬剤師専用のコミュニティサイト)」が開設されていた。リリースには、こう記されている。
「掲示板の運営ノウハウを活かし、19年4月から薬剤師専用コミュニティサイト:ヤクメドを展開してきた。会員薬剤師の投稿を中心としたコンテンツを中心に展開。薬剤師ならではのあらゆる疑問を薬剤師同士で解決する場として、多くの会員に利用頂いている」。
そして今回のリクルートメディカルキャリアとの一件。人材や医療経営の面から日本の医療を支える事業を展開する同社には、「ヤクチエ」事業のシリーズがある。薬剤師のための添付文書検索アプリ「ヤクチエ添付文書」を中心に、検索性・利便性が利用者の支持を受け、22年10月にはシリーズアプリの累計ダウンロード数が95万件を突破。
メドピアはヤクチエを譲受した背景を、「近年、オンライン資格確認などのシステムを通じた各種医療情報の共有、電子処方箋の導入、オンライン診療や服薬指導のルール整備等、薬剤師を取り巻く環境も急速に変化している・・・常に最新の知識のインプットが欠かせない状況となっている」とした上で、こう言い切っている。
「(譲受の結果)薬剤師会員数を13万人に拡大させ、『ヤクメド』と『ヤクチエ』2つのサービスを一体的に運営することで、より質の高いサービスを提供することが可能になると判断した」。
大いに結構なことだ。メドピアで医師の技量上昇、ヤクメド・ヤクチエで薬剤師の知見拡充はその先にある「患者のため」になるからだ。
メドピアの主たる収入源がサイト上の医薬品メーカーの広告、と本稿の最後を〆るのは「野暮」というものだろう・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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