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トヨタ・GRヤリス・RS (プロトタイプ)(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]
「WRCのトップカテゴリー」においてホモロゲーションを受ける目的で生産されるのが、トヨタ・GRヤリスである。「ベース車は連続した12カ月間に2500台以上、車種全体で2万5000台以上」の生産台数を確保するべく、4つの仕様を用意している。つまり、売れていないと合格できないのだ。
【前回は】ホモロゲーション車両が背負う決意 (1) トヨタ・GRヤリスWRC 日産・GTR NISMO GT3
しかし、生産と販売の区別はないようだ。すると、既定の生産台数が少ないと、売れなくとも生産してしまうメーカーもあり、かなりの台数が義務付けされている。こうすることでレース専用に開発されすぎないようにしているのだ。
■トヨタ・GRヤリスのバリエーション
・GRヤリスRZ High performance
RZの豪華版。前後トルセンLSDなどの装備と、BBS鍛造アルミホイールなど市販車としての豪華装備もプラス。
・GRヤリスRZ
1.6Lターボエンジン;最高出力272ps、最大トルク37.7kgm。
トランスミッションは6段MT。
機械式4WDで市販車のまま高性能を楽しめるタイプ。LSDは装備しない。
・GRヤリスRS
GRヤリスではないヤリス標準車のパワーユニット(直3・1.5L NA)を装備、4WDではなくFF。Direct Shift-CVTで手軽に走りを体感するモデル。パドルシフト付き10速シーケンシャルシフトマチックは見ものかもしれない。いわば普及版で、ホモロゲーション獲得の生産台数を確保する重要な担い手となる。
・GRヤリスRC
ラリー参戦車両開発のためのベース車両。ステレオなどの装備品を外し、RZと比較して30kg軽量化されている。実際に販売すべき車両と言えるかもしれない。日本ではラリーの開催は少なくなってしまっているので、海外市場向けとなるのであろう。
こうした「ホモロゲーション車両が背負う決意」は、並大抵のものではないであろう。世界で勝ち続けることを求められるベース車両でなければならないし、しかも、市販車として日常では便利で使いやすいことが必要なのだ。そうでなければ売れないクルマでホモロゲーションされることが出来ないからだ。
つまり、WRCラリーに参戦できる車両は、かなりの走行性能と共に、日常生活で使いやすいクルマであると証明されているようなものなのだ。これで売れないことがおかしい。だが最近、日本市場ではコロナ禍によって「若者の車離れが解消している」との情報もある。
その市場のニーズを見ると「自分の部屋が動く」ことには興味があるようで、レースで速いクルマに興味を示す層は少数のようだ。つまり、クルマのパッケージに興味があり、走行性能にはあまり興味が湧かないということだ。
それでも、慌てることはない。パッケージングで興味を引けるのなら、経験を積む中でいずれは走行性能にも興味が湧いてくるであろう。期待しよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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