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5月の新車販売台数 登録車4割、軽自動車5割以上減少 回復に期待
乗用車では車種別販売台数で1位となったトヨタ・ヤリス(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]
2020年5月の国内新車販売状況を見てみると、いくつかの特徴ある動きがみられる。まず概況だが、乗用車の登録車では前年同月比41.8%減の12万3781台、貨物車やバスなどを含め同40.2%減で14万7978台となっている。
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軽自動車では、軽四輪乗用車台数は同55.9%減で5万623台。貨物車などを含めた軽四輪車総台数では同52.7%減で7万307台。やはり4月より厳しくなっているが、半減でとどまっていると見たほうが良いのだろう。中国ではロックダウン解除からの回復が強く、販売台数は2割増しに転じている。思ったより回復が早いと見える。
次に、日本国内のブランド別実績では、ダイハツが前年同月比2割ほど販売台数を伸ばしているのが目に付く。これは、ロッキーの成功によるところであろう。ホンダは前年同月比6割に満たなかった。マツダは5割強である。三菱が2割5分と1/4に減少している。日産は4割強、スバルは1/4にも満たなかった。トヨタはレクサスと合わせて7割程度、スズキが4割弱で終わった。
結果として、やはりトヨタが強く、ホンダ、マツダ、日産と続いている。三菱、スバルは5月の状況が続くと、早晩存続の危機がやってきてしまう状況だ。まず販社、つまりディーラーが金融的テコ入れを必要としてしまうだろう。
現代では、自動車メーカーは海外での売り上げが大きく、日本国内のみの結果では結論できないが、ディーラーが危機的場面を迎えてはブランドを棄損してしまう。各社そろそろ動き出さねばならない。
特徴的な動きとしては、小型車よりも軽四輪の方の減少が激しい。だが、これにはトヨタ・ヤリスとホンダ・フィットの発売時期、ダイハツ・ロッキーとトヨタ・ライズの発売時期が重なり、前年同月の実績と単純には比較できないようだ。小型車としては売れ筋の発売時期であり、幸運だったと言えるのだろう。
また、販売台数として大した数ではないのだが、トヨタ・アルファードが前年同月比を2割ほど上回ったようだ。これは特異な数字だ。トヨタがアルファードとヴェルファイアの4販売ルート併売に転換した時期と、2017年末に実施したマイナーチェンジ時にアルファードが伸びヴェルファイアが低迷した問題とが大きくかかわっているようだ。だが、背景にはやはりトヨタが堅調であることが影響している。
6月に入っても自粛ムードが抜けない日本では、中国のようにはいかないかもしれないが、買い替え希望のユーザーが4、5月と買い控えていた反動によって、6月からは徐々に前年同月を上回る回復を期待したい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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