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カルロス・ゴーン獄中インタビューで見えたもの(2) 「法に触れない巧みさ」を求める性
■「法の趣旨」が重要
「法律の趣旨は何だ?」と、私はよく官僚や役人には問いかける。彼らは、「法に従っている」と言動する。しかし、自分たちの立場の都合で「役割」を勝手に解釈していることも多い。最近の厚生労働省によるデータ偽装などに見られるように「法に触れなければ、楽をしたり利権を得る」ことを当然としている。だから、「法の趣旨は?」と問いかけるのだ。すると、「法の抜け道探し」とも取れる考え方が、彼らを支配していることが露呈する。最近は、弁護士に対して「法の抜け道」を問いかける企業経営者も増えた。弁護士自身も、仕事を得るために「抜け道探し」の姿勢を省みない人も増えている。
【前回は】カルロス・ゴーン獄中インタビューで見えたもの(1) 全ては「自分を排除するための策略だ」
同様に、カルロス・ゴーン容疑者の姿勢も、「企業活動の基本(社会のインフラ、社会的責任など)にできる限り沿って運用しようとしていない」と見える。彼も、「法に触れなければ・・・」とした姿勢が基本のようだ。
厳密に「違法性」を問えば問うほど、「抜け道探し」になるのも事実だ。しかし、スピード第一のグローバル経営に関して、面倒ではあるが、現代ではコミュニケーション手段も発達しており、企業経営陣はできる限り民主的方策を心がけるべきであろう。現在は、韓国の財閥や、中国、ロシア、アメリカなど、世界の潮流として独裁的手法が良いとされる時代背景にあるが、ルノー・日産のアライアンスの問題では、フランス・マクロン大統領がフランスの伝統である「社会主義的政治」の在り方を学ぶべきであろう。
また、カルロス・ゴーン容疑者のような経営姿勢がグローバル社会で当然であるのなら、「日本社会に持ち込むな」と言いたい。根本的問題は、フランス・マクロン大統領の「労働者の人格を十分に認知できない言動」にあるように、個人的には感じた。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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