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小林製薬、注力中の中国でEC売上高増加
「あったらいいな、をカタチにする」が謳い文句の小林製薬は「家庭用品の製販が主軸。方向消臭剤首位。医薬品や健康食品のニッチ商品開発で定評」とされる。今12月期で20期連続の増配計画という優良企業。財務面でも18年3月末時点で「自己資本比率71.3%」「有利子負債の818倍強の利益剰余金を有する、実質無借金企業」。かつ本稿作成中の時価ベースのROEは11%強。
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今期も「4.0%増収、3.4%営業増益、7.2%の最終増益(史上最高益更新)、2円増配の60円配」計画で立ち上がった。同社のIR活動は言葉を選ばずに言えば「大本営発表」型。媒体別の取材に対してはやんわりと、それなりの理屈で「ご辞退させて頂きます」が大方。だからというわけではあるまいが某大手新聞の経済記者は同社の今期計画を「想定範囲の最下水準を打ち出し、上振れて着地するのが好きな会社だから」とチクリ評した。
小林製薬も店頭販売と並行し通販を行っている。広告・ダイレクトメール、そしてネット通販。最近PC広告などで目に付く「エディケアEX」などもその一商品。『フランス南西部海岸の厳しい環境で育てられた松の樹皮エネルギー(ピクノジェノール)と男性応援アミノ酸であるアルギニン。米国で特許を取得した二つの成分の組み合わせが、男性の活力と自信を支え、豊かな愛情生活へと導く。年齢のせいで諦めていた方にお勧めしたい』説明されている。アクティブシニアでありたい向きにはまさに「あったらいいな」をカタチにした商品。
通販商品自体の同社の企業収益に対する寄与度は、前期時点で総売上高の6%水準。しかし中国を中心に海外進出に積極的な姿勢を示している。決算説明会でも中国での売上高を「店頭売上:前年同期比150%」「EC売上:同163%」と公にしている。EC(ネット通信販売)の研鑽がなされている証し。
「真」の優良企業と評されるになるためにIR活動に注力しているというのならば「大本営発表」は改めるべきだし、国内通販のツール別比率を開示すべきだろう。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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