三菱重工、H-IIAロケット29号機で商業衛星打上げ輸送に初成功

2015年11月25日 14:17

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 三菱重工業は24日、カナダの衛星運用会社テレサット(Telesat社)の通信放送衛星「Telstar 12 VANTAGE」をH-IIAロケット29号機で打ち上げ、予定されていた軌道への投入に成功したと発表した。

 H-IIAロケット29号機は15時50分に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センターから打ち上げられ、その後約4時間27分後にTelstar 12 VANTAGEの分離が確認された。H-IIAロケット29号機は、JAXAによる基幹ロケット高度化開発の成果を第2段機体に適用することで静止衛星の打上げ性能が向上しているという。

 Telstar 12 VANTAGEは、西経15度地点でテレサット社の既存の通信放送衛星「Telstar 12」と交代し、南米、アフリカ、カリブ海域、地中海域、大西洋、北海といった成長市場で、衛星通信によるBS放送などで用いられる周波数帯域を拡張できるという。

 今回の打上げ成功で、H-IIAとH-IIBの打上げは連続28回成功となり、成功率は97%となった。

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