福島県白河市の環境対応型大規模データセンターが稼働開始

2012年10月1日 11:50

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白河データセンター1号棟(右側は管理棟)(写真:IDCフロンティア)

白河データセンター1号棟(右側は管理棟)(写真:IDCフロンティア)[写真拡大]

 ヤフーと同社グループのIDCフロンティアは1日、最先端技術を集結し世界トップレベルのエネルギー効率を実現する福島県白河市の環境対応型大規模データセンター「白河データセンター」が2012年9月に竣工し、本日より稼働を開始すると発表した。

 白河データセンターの稼働により、大規模データセンターが首都圏、東日本、西日本の国内3拠点をバランスよくカバーすることになり、拡張余力の乏しい都市型データセンターからの大型移設需要に応えるとともに、万が一の災害に備えた首都圏以外でのバックアップやデータの広域分散を実現していく。また、ヤフーグループのインターネット事業におけるインフラ基盤の強化を図り、クラウドコンピューティングやストレージサービスの東日本拠点として展開していくことを予定しているという。

 白河データセンターは、サーバーから出る排熱を冷やすための空調に、冷涼な外気をサーバールームに取り込んで冷却する外気空調方式を採用。「アジアン・フロンティア(福岡県北九州市)」での運用を通じた高度なノウハウをさらに進化させ、データセンター内の排熱の上昇気流も利用しながら、温湿度に応じて全量の外気導入から内部循環まで複数の空調モードをコンピュータ制御により自動運転して最適な環境を維持し、年間負荷の90%以上を外気での冷房でまかなう。これにより、データセンターで消費する電力の多くを占める空調電力を大幅に削減する。

 なお、今後新たに需要が見込まれることから、2号棟(600ラック規模)を増設することも決定。2号棟については今月着工し、2013年9月末の竣工を目標としている。今後も需要に応じてモジュールを追加し、敷地内に6棟以上の建設を予定している。

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