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日経平均やSP500が新高値更新、それでも恐怖指数が上昇しない3つの理由とは

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■SP500新高値更新でも上昇しないVIX指数
4月15日の米国市場では、SP500が新高値更新の7,026まで上昇、ナスダック総合も新高値を更新した。3月からの中東リスクで一旦は下落したものの、短期間で市場は回復し、新高値を更新した形だ。
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しかもこれほどの上昇を見せているにもかかわらず、高値更新時に見られるVIX(恐怖)指数の上昇が全く見られないのだ。
市場のボラティリティを表すVIX指数が上昇しているということは、多くの投資家が相場の下落を恐れているからで、逆にVIX指数が低いままというのは、相場が下落する心配がほとんどないと言う状況となる。中東リスクは依然として存在しているにもかかわらずだ。
日経平均にも同じことが発生している。新高値更新に迫り、実際に16日には更新したが、恐怖指数である日経VI指数は上昇どころか下落している。SP500に連動した動きをする日経平均の上昇相場も、止まらない状況だ。
■恐怖指数が上昇しない理由その1
まず第1の理由としては、今回の新高値更新が実需の買いというよりは、先物のショート、プットオプション、コールオプションの売りの踏み上げ相場であるからだろう。
ただでさえ高値付近でショートポジションが増えていたところにイラン紛争が勃発、まさかの展開に投資家のショートポジションは膨らみ続けた。またホルムズ海峡の封鎖は、世界恐慌を招きかねないということから、投機筋によるショートポジションが急増していた。
■恐怖指数が上昇しない理由その2
第2の理由としては、イラン紛争勃発時には暴騰した原油価格が、予想に反して下落していることだ。ホルムズ海峡封鎖から、原油価格の上昇は止まらないのではと予想されたが、一時120ドルまで暴騰した原油価格は、現時点では90ドル前後で推移している。
依然として高水準ではあるものの、米国、ロシアは影響を受けず、日本、韓国なども一定の備蓄がある。最も影響を受けそうなのは、中国と備蓄のないアジア諸国だろうが、想定されたほどの悪影響は今の時点では出ていないということだろう。
無論、時間の経過とともに大問題へと発展する可能性は十分に残されており、予断は許されない。
■恐怖指数が上昇しない理由その3
3つ目の理由は、市場で買いを集めているのが一部の銘柄に限られているということだ。米国市場を見ると、上昇しているのはSOX指数関連であり、セクター別では情報ITとエネルギー関連である。
日経平均にも同じ傾向がみられ、TOPIXは出遅れている。つまり、日米ともに一部の銘柄に買いが集中しており、指数だけが新高値を更新しているということが見て取れる。
いまだ中東リスクは解決されておらず、恐怖指数が上昇しないのは「嵐の前の静けさ」ではないことを祈るばかりだ。
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