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FRBは利下げを急がない 市場が確認した「金融政策の天井」

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FRBが注視するコアPCE(個人消費支出)インフレ率は前年比2.8%上昇(2025年11月)と、目標の2%を上回っている。この基準に照らせば、据え置き決定は想定通りだ。
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市場は「FRBは利下げを急がないが、追加利上げもほぼ終わった」状態を織り込んだ。
■1月29日FOMC─市場が確認した事実
米連邦準備制度理事会(FRB)は1月28-29日のFOMCで、政策金利(フェデラルファンド金利)を4.25~4.50%に据え置いた。決定自体は市場予想通りであり、サプライズはなかった。
声明文では、インフレについて「低下してきているが、目標達成にはさらなる確信が必要」と表現され、利下げを急がない姿勢が明確に維持された。一方で、追加利上げを強く示唆する文言もなく、政策スタンスは実質的な据え置きフェーズにあることが再確認された。
■なぜ市場はこう解釈したか
最大のポイントは、「利下げ否定」ではなく「時期尚早」という位置づけである。
インフレ全体はピークアウトしているものの、内訳を見ると状況は複雑だ。FRBが最重視するサービス価格、特に家賃や医療費といった項目では、依然として高い伸びが続いている。これらは需要の強さを反映しており、簡単には低下しない。
賃金面でも粘着性が残る。平均時給の上昇率は前年比4%台で推移しており、物価目標と整合的な水準である3%台への減速は道半ばだ。賃金の伸びが続く限り、サービス価格への上昇圧力は消えない。FRBにとって、インフレの「勝利宣言」にはまだ距離がある。
一方で、雇用市場は減速傾向を示しつつも、失業率は4.0%と低位安定している。急激な雇用悪化や信用不安は見られず、FRBが急いで金融環境を緩める合理性は乏しい。市場はこの「インフレ未達、雇用健全」という組み合わせを、据え置き継続の根拠として冷静に受け止めた。
■FRB発言の読み取り
パウエル議長は会見で、「利下げにはより多くのデータと確信が必要」と繰り返した。これはタカ派的というより、市場の過度な利下げ期待を抑制する調整発言と解釈されている。
重要なのは、利上げ再開を強調しなかった点であり、市場はこれを金融政策の天井確認として受け止めた。
・市場への波及
債券市場: 長期金利は高水準で安定
株式市場: 金利ショックはなく、解釈は中立
ドル: 強含みだが、急騰には至らず
いずれも「想定内」の反応にとどまった。
■総括
FRBは待ち、そして市場も待つ段階に入った。利下げは否定されていないが、時期はまだ先─それが今回の織り込みである。
次回FOMCは3月に開催される。それまでに公表される2月の雇用統計とインフレ指標が、利下げ時期を占う鍵となる。市場の焦点は、サービス価格と賃金上昇率が目標に向けて明確な減速を示すかどうかに移っている。FRBの「データ次第」という姿勢は、当面続くだろう。
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