京急とトヨタ、品川駅前に大規模複合施設 トヨタ東京本社が入居し2029年度開業へ

2024年3月23日 15:48

印刷

品川駅西口の大型複合施設完成イメージ(京浜急行電鉄発表資料より)

品川駅西口の大型複合施設完成イメージ(京浜急行電鉄発表資料より)[写真拡大]

 京浜急行電鉄は22日、取締役会を開き、東京都港区の品川駅西口で計画している大規模複合施設(港区高輪)の建設計画事業化を正式決定した。品川駅周辺を日本の成長を牽引する国際交流拠点と位置づけ、トヨタ自動車と共同で施設運営する計画で、商業施設やオフィス、ホテル、多目的ホールなどを入れ、2029年度の開業を目指す。

【こちらも】東急不動産、新宿駅西口再開発に参入が正式決定 小田急と契約締結

 施設は約2万3,600平方メートルの敷地に整備する地下4階、地上29階建て延べ約31万3,100平方メートル。低層階に商業施設とバス乗降場、多目的ホール、中層階にオフィス、高層階にホテルを入れる計画。地下は駐車場とする。施設の高さは160メートルと、品川駅西口の新たなランドマークになる。着工は2025年度の予定。

 トヨタは再開発地区の一部を京急から取得して複合施設整備に加わるほか、施設内のオフィスエリアに新しい東京本社を置き、ソフトウエアの開発機能や技術革新に向けた実証設備も備える。多様なパートナーと車づくりの協働を進める拠点としたい考えだ。

 建設場所は、大型ビジネスホテルの「京急EXイン」を核テナントにして営業していた複合商業施設「シナガワグース」の跡地。品川駅から至近距離に位置し、周辺に大型ホテルが集まっている。

 品川駅周辺は古くから旧宮邸や大名屋敷があり、東京の迎賓機能の一部を果たしてきたが、品川駅は京急本線で羽田空港と接続されているほか、整備中のリニア中央新幹線の始発駅となる。

 リニア中央新幹線が全線開業すれば、名古屋駅まで40分、新大阪駅まで67分で結ばれる。品川が東京の玄関口に一気に躍り出るわけで、新時代を迎える東京の顔にふさわしい街づくりを京急とトヨタで推進する。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事