国民食(?)ラーメンを担う:ギフトHDの時価は、IFIS目標平均株価の1000円方下値

2023年10月24日 16:35

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(画像: ギフトホールディングスの発表資料より)

(画像: ギフトホールディングスの発表資料より)[写真拡大]

 ギフトホールディングス(プライム。以下、ギフトHD)。横浜家系ラーメン「町田商店」を中心に複数ブランドのラーメン店を、内外180余店を展開している。我が住処:埼玉県所沢市にも自宅から自転車で5分程度の場所に、町田商店所沢店がある。

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 以下の蘊蓄は、時折通う店のスタッフの受け売りだが、「濃厚な豚骨醤油ラーメンの元祖は1974年創業の、吉村家。町田商店は2008年に東京都町田市に第1号店が開業。麺・たれ・スープは全て自社開発」という。

 「ラーメンは日本の国民食」と称されたりもするが、ラーメン店とされる数を最も多く展開しているのは餃子の王将(2022年7月末734店舗)。以下リンガーハット・幸楽苑・日高屋・大阪王将が、上位5社。町田商店は(112店舗)で16位にランクされる。国民食を担う堂々たる存在!?

 ギフトHDの収益動向をフォローしていくと、昨今の社会情勢が如実に見て取れる。2020年10月期は「54.2%営業減益、78.5%最終減益、20円減配10円配」。立ち直りの兆しは21年10月期。「22.7%増収、102.9%営業増益、855.3%最終増益、10円復配20円配」。前22年10月期も「26.3%増収、67.9%営業増益、42.9%最終増益、7円増配27円配」。

 そして今10月期も「20.5%の増収(205億円)、30.4%の営業増益(20億5000万円)、10.3%の最終減益(13億8000万円)、3円増配30円配」計画で立ち上がり、第3四半期の進捗率は「売上高81%、営業利益80%、純益82%」。小売業の収益動向を確認する既存店売上高も「上半期:117.9%、下期入り後も5-8月の平均値は116.9%」。

 本稿作成中の時価は2100円入り口水準。予想税引き後配当利回り0.57%。3月17日の年初来安値:1892円後切り返し/押し目入りを経て、9月12日の2784円まで買われ整理局面。IFIS目標平均株価は3100円と時価のおよそ1000円上値。ちなみに上場(2018年10月19日)初値927円で買い、仮に時価まで保有していると調整済み株価ベースでパフォーマンスは約2.2倍。思わず「たかがラーメン、されどラーメン」「さすが国民食」が、頭をよぎる。

 麺・タレ・スープは全て自家製と記したがギフトHDでは、こうも発信している。「5工場で麺やチャーシューを製造し直営店に供給しているが、自社の物流センターをより活かし効率改善を図る」。飲食業の一方で、製造業の面も色濃い。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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