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荒れる9月相場に警戒!?
●9月相場に警戒が必要!?
米国では9月の株式市場は荒れると言われている。
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ロイター通信によると、データ上で見ても、S&P500の指数は9月が最もパフォーマンスの悪い月である。日経平均で見ても、7~10月にかけては下降傾向にあり、9月が最も低調な月である。
もちろん、毎年9月が悪いというわけではないが、今年に関しては下落要素の火種が燻っていることから、警戒が必要な月となるだろうか?
●過去にも危機が起きやすい9月?
記憶に新しいのは、2008年のリーマンショックだろう。前年のサブプライムローン問題に端を発し、2008年9月15日にリーマンブラザーズが破綻した。
1985年のプラザ合意も9月で、1992年9月には英ポンドが急落したポンド危機もあった。
1997年のアジア通貨危機は夏に起き、2015年のチャイナショックは6月に起きたが、いずれも9月まで影響が残った。
歴史的な出来事でも1923年には関東大震災、2001年9月に米国同時多発テロが起きた。
昨年2022年は急激な円安を阻止するため、政府・日銀による円買いの為替介入があった。
●なぜ今年は警戒が必要なのか?
実際のところは、9月に警戒と言いながら、結局何も起こらなかったということが、ほとんどではある。だが2023年は少し違う。
8月のジャクソンホール講演は、結果的に無風だったとは言え、インフレの動向次第でまだまだ利上げが続くリスクもある。
9月のCPI(消費者物価指数)や雇用統計の発表も気になるところであり、19~20日にFOMC(連邦公開市場委員会)も開催される。
米国内では先送りされていた歳出削減問題による、与野党の対立が激化するリスクがあり、その期限が9月の末で、連邦政府が閉鎖される可能性も再浮上する。
そして、経営危機に陥っている中国恒大の動向も気になるところであり、さらに格下げされた龍湖集団や中国開発大手・碧桂園の経営危機など、中国経済の悪化も大きなリスクである。
ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者ブリコジン氏の死亡報道もあり、地政学リスクも無視できない。
9月相場は下落局面も意識した投資が必要かもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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