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TOPPANエッジ、PMSによる労働損失を可視化 明治安田生命と実証実験
凸版印刷のグループ会社TOPPANエッジ(東京都港区)は7月27日、月経随伴症状(PMS)による労働損失改善可視化の実証実験をはじめると発表した。明治安田生命の協力で実施し、IoTサービス「わたしの温度」を用いる。
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明治安田生命の20代~40代の女性従業員300人を対象に実験を行う。期間は10~12月の予定だ。
実証実験では、ウェアラブル端末による体温計測に加えて、婦人科医師による「行動変容研修」と、婦人科に特化した「オンライン医療相談サービス」を組み合わせて実施する。
女性はこの複合プログラムを通して心身の状態を客観視し、自身のPMSの症状を踏まえて目標や行動計画を立てる。自身の症状と向き合うことで、対処行動をとったり、労働効率を改善できるよう促す。
また、「自身の状態の客観把握」「ヘルスリテラシー」「マインドセット」「改善行動量」の4つの要素に分解し、それぞれの改善と労働損失の関係も明らかにする。
実証実験の結果をもとに、PMSによる労働損失の影響を可視化。人的資本経営に関心のある企業経営層に周知し、理解を深めてもらう。
使用するサービス「わたしの温度」は、専用のナイトブラのポケットにウェアラブルデバイスで体温を計測するもの。就寝中に、女性特有の高温期と低温期を計測し、データはスマートフォンに自動連係。アプリ上で測定データや周期予測などを確認できる。
月経と関わりのある高温期と低温期は、基礎体温計で計るのが一般的だが、同じ時間に起床し毎朝計って記録する手間が必要だった。同サービスを利用すれば、ナイトブラをつけておくだけで自動的に計測ができる。
人的資本経営への関心が高まっているが、女性のパフォーマンスを向上するための健康課題解決に向けた取り組みは進んでいない。男性経営陣のPMSへの理解度が低いことがその一因だ。またフェムテックの導入など、企業がとるべきアクションやコストも明確でない。こうした課題の解決につなげたい考えだ。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)
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