収益好調続く&新規部門堅調な立ち上がり 家賃保証:イントラストの今

2023年3月21日 06:59

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 イントラスト(東証プライム)。家賃債務保証を主軸に展開。第2の柱として「医療・介護費保証」領域にも着手している。

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 着目したのは、その収益力の高さ。2022年3月期は「17.6%増収、3.0%営業増益、2.5%最終増益、1円増配12円配」。今3月期も「25.4%増収、22.4%営業増益、16.7%最終増益(過去最高益更新)、1円増配13円配」計画で立ち上がり、昨年10月19日に中間期・通期を上方修正。新たな予想は、「26%の増収(62億3000万円)、29%の営業増益(15億3000万円)、22.6%の最終増益(9億5000万円)、0.5円上積みの13・5円配」。

 修正の理由を「家賃債務保証の新契約件数が順調に推移。新規案件増に伴う貸倒費用増も業務委託手数料が想定より抑えられたほか、業務効率向上が功を奏し人件費が抑制された」と、要は「想定以上にことが上手く進んだ」という次第。

 第2四半期の決算資料を読んでも、上方修正理由のほぼ「瓜二つ」状況。

 業容好調な背景としては、2014年に120年ぶりに改正された「民法」が指摘できる。賃貸契約に際しての「連帯保証人」の在り様が貸手・借手双方に、言葉を選ばずに言えば「重宝」になった。

 そうした前提の上に、かつイントラストが構築している便利な枠組みが好感されている。賃料等滞納リスクの連帯保証人の相手先は、建屋の管理会社。管理会社は滞納テナントへの督促・回収業務から解放される。家主側は安心感を得られる。そして入居者は連帯保証人を手当てすることなく、入居が可能になる。「三方良し」。

 そしてイントラストは、収益力向上につながる施策を執っている。例えば家賃保証に、画一的な商品パッケージはもたない。「地域の風土・習慣や管理戸数、管理会社としての考え方を把握しオーダーメイド型の商品を提案している」とする。

 家賃保証業務に乗り出したのは2006年。そして実績を積み2014年8月には「介護費用保証商品(太陽)」を発売、2015年3月には「医療費用保証商品(虹)」を発売。翌16年12月に上場を果たしている。

 公開初値は公開公募価格630円に対し854円。本稿作成時の時価は800円台前半(年初来高値ゾーン)。初値以降の分割等を勘案した調整値ベースでは、約2倍のパフォーマンス。「医療・介護の引き合いも堅調」(IR担当者)。時価の予想税引き後配当利回り1.3%を後ろ盾に中長期構えが賢明か!?(記事:千葉明・記事一覧を見る

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