健康診断結果をスマホ撮影するだけ、健康リスクを予測 三井住友海上あいおい生命

2022年6月4日 07:13

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「撮るだけ健康チェック」の画面イメージ(画像: JMDCの発表資料より)

「撮るだけ健康チェック」の画面イメージ(画像: JMDCの発表資料より)[写真拡大]

 三井住友海上あいおい生命保険(東京都中央区)は1日、健康診断の結果をスマホのカメラで撮影するだけで、健康リスクをチェックができるサービス「撮るだけ健康チェック」をリリースした。医療ビッグデータを保有するJMDCと共同開発した。

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 スマートフォンやタブレット、パソコンのカメラで健康診断結果を撮影すると、OCR機能によって画像データから文字データを読み取る。獲得した情報をもとに、同年代・同世代と比較した3大疾病病の入院リスクを表示。健康年齢も分かる。JMDCの持つ160万の医療データを活用して予測値を出す。

 提携している健康保険組合の匿名化された健康診断結果のデータや、診療報酬明細書のデータを解析してつくった統計モデルを使っている。

 尚、3大疾病リスクとはガン・心疾患・脳血管疾患により入院する可能性を、同性・同年代の平均と比較して倍率で可視化したもの。

 QRコードやURLからアクセスでき、アプリケーションをインストールしたり、会員登録を行うことなく利用できる。OCR機能を備えた同様の予測サービスの内、アプリのインストールが必要ないサービスは生命保険業界で初だと言う。

 JMDCは、2002年に設立された医療ビッグデータ業界のパイオニア的存在。3700万件以上の検診データと8億1000万件以上のレセプトデータを保有している。それらを分析して、医薬品の安全性評価や保険事業支援、医療経済分析などのサービスを幅広く展開している。

 三井住友海上あいおい生命保険は、「健康長寿サポーター」を標榜しており、老後の健康や医療、資産形成に関するサービスの提供に力を入れている。

 「撮るだけ健康チェック」と類似のサービスも既に展開しており、2019年4月には、「ねんきん定期便」をスマホのカメラで撮影するだけで公的年金の受取額を確認できるサービスもリリースしている。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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