三菱地所、丸の内エリアのカメラ映像を一括管理の「次世代カメラシステム」導入

2021年11月25日 07:39

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AI画像解析後のイメージ(画像:三菱地所の発表資料より)

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  • 次世代カメラシステムと一般的なカメラシステムの比較イメージ(画像:三菱地所の発表資料より)
  • 次世代カメラシステム・AI画像解析を活用した街づくりのイメージ(画像:三菱地所の発表資料より)

 三菱地所は24日、大手町・丸の内・有楽町付近(以下、丸の内エリア)全域のカメラ映像を一括で管理する「次世代カメラシステム」を導入すると発表した。対象となるのは、三菱地所が保有する約20棟のビル。対象ビルへの本システムの導入は順次行い、2021年度末に6棟、2022年度末に8棟のビルの接続を予定している。

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 本システムでは、対象ビルのカメラ映像を専用の光ファイバー網を通じて送り、同エリア内のデータセンターで一括管理する。カメラ映像の管理には、最大4万台のカメラ接続が可能なパナソニックらのビデオマネジメントシステムを用いる。カメラの管理や制御はこれまでビルごとに行われていたが、本システムの導入によりそれが不要となる。

 三菱地所は本システムの導入により、エリア全域での街づくりを促進する。目指す方向性として4つ掲げている。「就業者・来街者満足度の向上」として、店舗・喫煙所などの混雑状況把握や対策への活用、人流分析や通行量データの施設・店舗での活用、会員施設等での顔認証チェックインなどを想定。「安心・安全の向上」では、体調を崩した人や手助けが必要な人の早期発見を、「災害への対応強化」は被災状況の把握や避難対応へ活用を予定。「次世代型施設運営の推進」では、データを活用した施設運営や、警備ロボットなどとの連携を目指している。

 データ活用の鍵となるカメラ映像のデータ解析には、NTTドコモやNECなど10社が協業企業として参画し、AIで解析を行う。動線分析や画像認証など、各社それぞれのAIの強みを活かし解析を行うという。データ活用にあたっては、個人情報やプライバシー保護のため、アイコン化や数値化などの加工を行い、個人識別ができない形で実施する。

 本システム導入の背景には、三菱地所が2021年6月に策定した「三菱地所デジタルビジョン」がある。三菱地所デジタルビジョンは、デジタルを活用しオン・オフラインで環境構築する、同社が目指すDXによる街づくりの形。その中に、事業を跨いだ横断的なデータ活用や、街全体でのエコシステムの構築が含まれている。

 同年10月には、その環境整備の1つとして共通認証 ID「Machi Pass」を開始。Machi Passでは、インターネットでもリアル(施設や店舗)でも同じIDでサービスが利用できる。利用履歴や位置情報などはIDで一元管理されるため、希望すれば個人データに基づき個人最適なサービスが受けられる。丸の内エリアでは既に複数サービスで活用されている。

 三菱地所は次世代カメラシステムの導入を通じて、丸の内エリアの企業と連携しAIや技術活用を進めると共に、コロナ感染収束後や人手不足社会にも柔軟に対応できる街づくりを目指すという。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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