西武撤退のイオンモール岡崎、跡地にJR東海高島屋のフードメゾンが出店へ

2021年6月11日 08:30

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フードメゾン岡崎店(仮称)の開業イメージ(JR東海発表資料より)

フードメゾン岡崎店(仮称)の開業イメージ(JR東海発表資料より)[写真拡大]

 JR東海とJR東海高島屋は、西武百貨店が撤退した愛知県岡崎市戸崎町のイオンモール岡崎に、JR名古屋タカシマヤの食料品売り場「フードメゾン」を出店する方針を明らかにした。開店は2022年春ごろの予定。愛知県東部の三河地方は9月に豊田市の松坂屋豊田店が閉店して百貨店空白地になるが、フードメゾンの出店で百貨店の灯が復活する。

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 出店場所はイオンモール岡崎のうち、西武岡崎店の跡地の一部に当たる1階の約2,400平方メートル。上質感を持つデパ地下スタイルを旗印にワンランク上の生鮮食品や総菜、パン、和洋菓子などをそろえる。JR名古屋タカシマヤが名古屋市の名駅エリア以外に出店するのは、これが初めて。店の名称は「ジェイアール名古屋タカシマヤフードメゾン岡崎店(仮称)」を予定している。

 イオンモール岡崎は西武の撤退後、「新生・三河ランドマーク」をコンセプトとし、2020年秋から3期にわたる大規模リニューアルを進めている。4月の第2期リニューアルでは西武が入居していた東棟の2~4階を中心に改装を進め、大型家電店やライフスタイル専門店など約30店が新登場した。

 1階にフードメゾンの入居が決まったことで西武撤退跡の空白を埋められることになり、地域の商業拠点として再スタートを切る。

 三河地方では、2020年3月に豊橋市のほの国百貨店、8月に西武岡崎店が閉店した。松坂屋豊田店が2021年9月で営業終了することを発表しており、それ以降百貨店空白地になる。JR東海高島屋はあえて空白地に出店し、事業を拡大することで、三河地方の需要を取り込むことを目指している。ただ、地方百貨店冬の時代にフル規格での出店は困難として、最も収益が上がると判断した食料品売り場のみの出店とした。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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