F-2戦闘機後継また日米共同開発、MRJの挫折で日本の航空機産業は成り立つか?

2020年12月25日 18:02

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 F-2戦闘機後継が、また日米共同開発となった。アメリカの占領政策によって、日本には中国のように自由に戦力になる武器開発をさせず、日米安保条約の下、‟保護している“として日本を武器供給市場としてきた。また戦後から、アメリカ産農産物を売り込むため、食糧支援を通してパン食を普及させ、原料である小麦粉などを輸出することもしてきた。

【こちらも】【F2後継機国産断念(上)】アメリカの圧力?ハイローミックス(費用対効果)戦略はどこに?

 その後日本は自動車産業を発展させ、アメリカ自動車産業を凌駕するほどになっているのに、日本の航空機産業が未だに米・欧州各国に対抗する存在となれないのは、不思議なことだ。現在でも、旅客機においてはボーイングの下請けの存在であり、戦闘機に至っては、独自開発はF-1だけである。それもF-2でアメリカの下請けに戻されてしまった。

 ロケット技術においても、一時はアメリカのICBMの利用が図られたが、独自路線を堅持したのは利口なことだった。また、小惑星探査機の「はやぶさ」「はやぶさ2」は、中国の宇宙開発規模と比較すると情けないほど小規模ではあるが、純粋に「科学技術」の学問的見地で行われていることを、世界に誇るべきだ。

 中国の月の裏側での着陸は通信経路を確保してからのミッションだったが、はやぶさの遠隔操縦の技術は、距離が遠いだけに将来AIによる自動操縦の技術に繋がるものであると期待が持てる。「生物の由来を求める旅」に成功し、はやぶさ2は将来、地球に衝突して人類に危機をもたらすかもしれない小惑星に向かって、再び純粋に科学技術目的で観測の旅に向かっている。

 世界の宇宙開発事業では、アメリカのスペースシャトルでさえ軍事目的が8割ほどであったと言われている。イーロン・マスク氏のスペースXでの火星探索は純粋にビジネス目的と伝えられているが、今後も軍事転用は考えないことを祈っている。

 F-2後継機の開発は、日本の国産機と言える開発体制を是非とも望みたいが、ステルス性能だけでなく「敵基地攻撃能力」に直結する機体だけに、微妙な問題が潜在しているのであろう。

 F-2はアメリカ軍のF-16戦闘機を元に開発されていて、ブラックボックスで日本に供給されているウエポンシステムによって成り立っている。対艦・対地ミサイルや爆弾で攻撃が出来る戦闘爆撃機であり、機体とミサイルの射程次第で敵国の基地を攻撃できることとなる。また、今度の戦闘爆撃機の開発はF-35と「ハイローミックス」の考え方で、経費を節減することが目的である。

 情報戦の現代では、もはや日本の自衛隊はアメリカ軍と連動しなければ、戦闘能力は発揮できないと言ってもよく、「アメリカ極東軍」と揶揄されている。情報戦では、偵察衛星、スパイを含めあらゆる情報を共有していないと戦闘にならないと見るべきだ。尖閣諸島問題においても、現場で中国と対峙している日本の海上保安庁とも直接情報共有したいのが米軍の考え方だ。

 F-2後継機は、おそらくXF-3と呼ばれるようになるのであろうが、日本の航空機産業がアメリカの呪縛から解放されて、独自に成り立つようにしてほしいものだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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