マツダのEV・MX-30、デザインテーマの「魂動」が基本?に芸術性を高めた?

2019年12月6日 12:28

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Mazda MX-30(欧州仕様)(画像: マツダの発表資料より)

Mazda MX-30(欧州仕様)(画像: マツダの発表資料より)[写真拡大]

 2019年11月27日、マツダはMX-30(Mazda MX-30)欧州仕様を発表した。MX-30は、マツダ初の量産EVである。

【こちらも】マツダのBEV・MX-30登場 「Well to Wheel」(油田からタイヤまで)はどこにいった?

 これまでSKYACTIV TECHNOLOGYとして、ガソリン、ディーゼルエンジンの熱効率を上げる技術開発によって、排気ガス規制や燃費規制をクリアしてきた。しかしマツダは、ここにきてSKYACTIV-Xエンジンとモーターのハイブリッドを考えたりして、全方位の開発姿勢を見せている。これはトヨタとの協調関係が影響しているのであろうか?

 MX-30のパッケージングはユニークなもので、SUVクーペと言ったところであろうか。「魂動デザインの芸術性を高めた」と言えるのかどうかは分からないが、クーペスタイルの使い勝手に効果のある、小さな後部ドアを「観音開き」として、Bピラーをドアの中に組み込んでいる。

この技術は現在ダイハツ・タントにも採用されており、小さな車の使い勝手を良くする手段として知られている。マツダはRX-8で採用し、クーペボディの4人乗りを実用性のあるレベルにしている。MX-30でも狙いは同様であろう。

 今回のマツダ・MX-30は「e-SKYACTIV」、つまりBEVである。そのため、SUVボディスタイルでバッテリー搭載スペースを確保しやすくすると共に、バッテリーパックのケースをプラットフォームの補強として用いてボディ剛性を強化している。それだけでなく、エネルギー入力をかわす衝撃吸収構造としており、操縦性、乗り心地などを独特のレベルにしている。リチウムイオンバッテリーは、蓄電容量35.5kWhとなっている。

 マツダ・MX-30の特質すべきハイテクは、そのような車両構造技術の「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」なのだが、ユーザー側からはなかなか目立たず商品力となっているとは思えない。「マツダ3」から始まった新生代車種の目玉技術であるのだが、理解されることはなく営業成績に寄与しているとは思えない。

「スカスカ」と評されているマツダ3の市場の印象論においても、アクセル反応程度が大きいとは思われるが、一方で乗り心地を向上させているこの技術がむしろ大きく左右させている要因かもしれない。ユーザー側がまだ慣れていないのだ。

 マツダ・MX-30でも、e-SKYACTIVシステムのアクセルペダルは、電動モータートルク制御システムによりコントロールしているようで、ドライバーのアクセルワークに対する反応のセッティングを注意する必要があるだろう。

 また、試乗したマツダ・CX-30のサスペンションセッティングが、「少し古いBMW」と言ったようであるのは少々気になる。細かい振動は大きなタイヤで強調されてしまうのか極低速では少々バタつき感を感じさせるが、速度が上がると吸い付くようになってくる。BMWと比較すると、かなり低い速度でしっくりするセッティングだ。MX-30ではどの様にセッティングしてくるのだろうか?モーターは低速動力性能が高いので楽しみでもある。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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