IoT・AI導入の実践 建設機械コマツ「スマートコンストラクション」の威力

2019年5月2日 08:46

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 IoTは、ネットにつないでセンサーからのデータを捉えることになる。そこからはデータをどのように整理して、現実の言動につなげるのかの判断となる。つまりAIの出番だ。AIとIoTの関係は切り離すことが出来ない関係性がある。

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 例えば、工場の工作機械の切削工程では、必ず「刃物」が使用されている。当たり前だが、この刃物は使っているうちに摩耗してくる。すると削られた製品の寸法も違ってくる。そこでセンサーで測定していると、やがて限界がやってくる。公差の限度内で切削を続けられる時間も分かってくる。「刃物の交換時期」が予測できるのだ。それだけでも、予定が立つので作業カイゼンが出来ることとなる。

 さらに、切削速度、研削取り代、素材材質、刃物材質などの切削条件と作業員の作業との兼ね合いなど、種々の条件を勘案して、最適の切削条件・作業条件を割り出すなどでAIの出番となる。データを種々の条件を統合して、最適な条件に合わせることが出来るようになる。例えば、作業の危険度なども、作業員の「健康状態・精神状態」などまで加味した条件で、安全を確保することも出来る。データを活用するアプリ開発の世界だ。

 建設機械のコマツは、KOMTRAX(コムトラックス)と名付けたシステムにより全世界の自社建機の情報を得ていたが、さらに、最新システム「KomConnect(コムコネクト)」を提供している。GNSS(グローバル衛星測位システム)とドローンを用いた測量で3D設計データをつなげ、作業機操作のセミオート化を実現して「ICT建機」としている。この効果は、「精度向上」と「工期短縮」を飛躍的に高めている。

 これらを「スマートコンストラクション」としてコマツは提供してきたが、コマツ、NTTドコモ、SAPジャパン、オプティムの4社共同で、コマツの建機から「データ吸い上げ、データを加工する部分」を切り出し、いわば、アプリケーションが稼働できる状態、つまりOSのウィンドウズのような働きの「プラットフォーム」部分だけ「LANDLOG(ランドログ)」として提供している。

 このシステムは、Cat、日立建機の機械でも使えるように出来る。コマツが、マイクロソフトのように、建機のソフトの分野でプラットフォーマーになっていくのだろう。そしてアプリケーション分野ではAIが使われるようになり、いよいよ建機はロボット化していくことになる。

 IoTで収集したデータをどのように活用していくのか?まだ始まったばかりだ。自動車の整備についても、「車検・法令点検・故障修理」において「国・メーカー・JAF」などがシステムを組むときにきているはずだ。「タクシー業界とシェアリングシステム」などを統合することにより、「高齢化」に対応することが今でも出来ることは多いはずだろう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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