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資生堂が福岡県久留米市に新工場建設 世界的な化粧品需要拡大に対応
福岡県久留米市に建設される資生堂新工場のイメージ図(資生堂の発表資料より)[写真拡大]
世界的な化粧品需要の拡大に対応するため、化粧品メーカー大手の資生堂(東京都中央区)は5日、福岡県久留米市に新たな生産拠点となる「九州福岡工場(仮称)」を建設すると発表した。世界では中国市場を中心に化粧品の需要が急増しており、同工場ではスキンケア商品を生産する予定。2021年度中の稼働を見込んでいる。
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工場建設に向け、同社は久留米市の「久留米・うきは工業団地」内に約9万7,000平方メートルの土地を取得。約400億から500億円をかけてIoT技術なども導入した次世代型工場を建設する。年間生産能力は約1億4,000万個。品不足が続く国内向け商品の供給力強化を図るとともに、アジアに近い九州の地の利を生かし、国外向け製品も生産する。
近年、中国をはじめとするアジア市場の拡大によって、世界の化粧品市場は成長が続いており、海外企業は中国事業に力を入れ、国内企業も生産態勢の強化を図っている。同社も、好調な海外での売り上げと訪日観光客の需要増によって大きく売り上げを伸ばしており、17年12月期決算では連結売上高が初めて1兆円を超え、1兆50億円となった。
こうした状況を受けて、同社の国内3工場はフル稼働が続いており、特に需要が拡大しているスキンケア商品の生産量を増やすため、既に那須工場(栃木県大田原市)と大阪新工場(仮称・大阪府茨木市)の建設に着手。那須工場は今年中、大阪工場は来年に稼働する予定となっている。しかし、中長期的に安定した商品の供給態勢を確立するには、もう1工場が必要だと判断、福岡での新工場建設を決めた。新設の3工場に加え、既存工場の増強を合わせた生産体制強化への投資は約1700億円を超えるという。
同社は新工場について「需要が拡大するスキンケア商品の生産を担う拠点として、高品質で安心・安全な商品を生み出したい。また、周囲の山々や河川と調和し、環境に配慮した工場を目指すとともに、わが社のモノづくりの技術、匠の技を継承し、高い生産性と人に優しい工場を実現したい」としている。
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