客数減を小幅に抑えてセブンのみ既存店プラス 大手コンビニ7月売上

2018年8月10日 22:04

印刷

 大手コンビニチェーン3社が7月の売上を発表し、豪雨や台風の影響でローソンやファミリーマートでは客数が伸び悩んだ一方、セブンイレブンは客足の減少を小幅に抑えて、好調な売上を続けていることが分かった。

【前月は】ローソンの既存店売上が今期初のプラスに コンビニチェーン6月売上

■ローソンは既存店売上が再びマイナス

 10日、ローソンが7月の月次情報を発表した。前年同月比で、既存店売上高が2.6%減、客数が2.8%減、客単価が0.3%増、全店売上高が4.3%増だった。

 6月の既存店売上高は1.3%増と久々に浮上したが、7月に客単価が大きく下がった(6月4.7%増->7月0.3%増)ことで、客数の微回復(6月:3.2%減->7月:2.8%減)も下支えとならず、7月の既存店売上高は再びマイナスになっている。

 西日本を中心とした豪雨や、台風による大雨といった悪天候が響き、客数がマイナスに。好調だった商品としては、おにぎり、「もっと!野菜」シリーズのお弁当やあんかけ焼そば、冷やし麺、「UchiCaféフルーツバー」シリーズなどがあげられている。

 なお7月の出店は88店、閉店は43店で店舗数は1万4,289店。

■ファミリーマートは客数マイナス続く

 10日、ユニーファミリーマートホールディングスが、ファミリーマートの7月の月次営業報告を発表した。前年同月比で、既存店日商が1.1%減、客数が2.4%減、客単価が1.3%増、全店売上高が2.7%減だった。

 今期(2018年3月~19年2月)は、期初となる3月こそ既存店日商が前年同月比1.2%増、全店売上高が増減なしだったものの、4月からどちらも4カ月連続で前期比マイナスだ。

 7月は、西日本での記録的な豪雨や月末の台風等が客足に影響したことに加え、前年同月に大ヒットした「焼きとり」の反動減も影響した。一方で、高温だったことで、調理麺や飲料、アイスクリーム等の夏物商品が前年比プラスとなった。好調だった商品としては、全面刷新して新たな成形機を導入したおむすび、惣菜シリーズ「お母さん食堂」、新商品「ストロベリー&ゼリーフラッペ」を始めとするフラッペなどをあげている。

 なお7月の出店は53店、ブランド転換は141店、閉店は35店で、店舗数は1万5,469店(他にサークルK・サンクスが490店)。

■セブンイレブンは既存店・全店ともに好調続く

 10日、セブンアンドアイホールディングスが、セブンイレブンの7月の月次営業情報を発表した。前年同月比で、既存店売上が1.6%増、客数が0.4%減、客単価が2.0%増、全店売上が4.4%増だった。既存店はこれで8カ月連続の前年比プラスとなった。

 他の2チェーンと同様に客数は前年同月比マイナスだったが、そのマイナス幅は小さめで、今期(2018年3月~19年2月)5カ月における客数を振り返ると、3月:0.0%、4月:0.3%減、5月:1.8%減、6月:1.7%減、7月:0.4%減と、5月を底に回復する傾向もある。

 なお7月の店舗数は2万437店で、6月から45店の増加(出店・退店数は未発表)。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事