JR九州、クルーズトレイン「ななつ星」2018年から大幅なルート変更

2017年9月12日 21:50

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ななつ星(写真:JR九州発表資料より)

ななつ星(写真:JR九州発表資料より)[写真拡大]

 九州旅客鉄道(JR九州)は11日、クルーズトレイン「ななつ星in九州」の2018年3月から9月出発分の内容について発表した。予約は10月1日から31日まで受け付ける。

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 「ななつ星」は、九州各地を巡り、自然・食・温泉・歴史などのテーマを楽しむことを目的とした観光寝台列車である。2013年10月に運行を開始。現在でも申し込み倍率は20倍を超える人気ぶりである。

 半年ごとに運行ルートが見直されるが、今回は3泊4日コースについて、運行開始以来の大幅なルート変更を実施する。ルート変更で新たに立ち寄ることとなったのは、「門司港」「宇佐」「人吉」の3カ所。

 新しい3泊4日コースは、1日目に博多駅を出発し、門司港と宇佐神宮で途中下車、目的地の阿蘇へ。2日目は、駅併設のレストランで地元野菜を使用した朝食が提供され、早朝の阿蘇を楽しんだのち、大分駅を経由して由布院温泉温泉の高級旅館に宿泊する。3日目は宮崎市内を観光し、鹿児島中央駅へ移動。4日目は、肥薩線経由でループ橋やスイッチバックを体験し、人吉に立ち寄り、博多駅に戻る。

 3泊4日コースは、2名利用料金で最高190万円。

 3泊4日コースのルート変更にあわせて、車内メニューも見直しが行われる。新たな経由地の有名旅館・レストランのシェフが参加し、杵築・若栄屋の鯛茶漬けや、鹿児島・島津重富荘のフレンチ料理などが新たに加わる。

 現行のルートでは、博多駅から久大本線で由布院・大分入りし、鹿児島から博多駅については、肥薩おれんじ鉄道(旧鹿児島本線八代駅~川内駅)を経由していた。

 1泊2日コースは現行と同じく、1日目に日本磁器のふるさと「佐賀・有田」と「長崎」、2日目に「玉名・山鹿」を訪れる。

 今回、この1泊2日コースと組み合わせた、「プレミアムな九州の旅」と銘打った3コースの旅行セット商品も用意される。Aコースは「大分(宇佐・由布院)」、Bコースは「屋久島」、Cコースは「熊本(天草)、長崎(雲仙)」などを1~2泊で巡ったあと、1泊2日コースに合流する。料金は2名1室利用で、最高270万円となっている。

 「ななつ星」は「大人の空間」というコンセプトのもと、ツアー参加者が中学生以上に限定されている。また、車内共用スペースでのドレスコードは「スマートカジュアル」と定められ、ジーンズやサンダルは禁止される。寝台個室にテレビは設置されていない。登場当時、寝台個室客車の形式に旧一等寝台車で用いられた「イネ」を58年ぶりに復活させたことでも話題となった。
(記事:松村美風・記事一覧を見る

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