武田薬品、がんの膨大なゲノムデータ収集のために米社と提携

2016年6月18日 19:13

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 武田薬品は17日、医療情報学を活用するM2Gen社(本社・米国)とがん患者の膨大なゲノムデータを収集するための提携契約を締結したことを発表した。M2Genは北米を代表するがんセンターが参加するがん研究情報交換ネットワーク(Oncology Research Information Exchange Network;ORIEN)と提携しており、武田薬品は今回の提携で「ORIEN Avatar研究プログラム」の構築を支援し、得られた情報を活用する。

 様々なタイプのがん患者の遺伝子データを解読することは、新たな治療法の開発につながる。今回の提携により、武田薬品が実施する臨床試験に患者をより早く登録することができるようになるという。収集される患者情報には、遺伝子データ、がんのステージ、人口統計学的背景、治療歴などの臨床情報が含まれていることから、トランスレーショナルメディスン(基礎研究から応用への橋渡し)の取り組みが推進されることにもなるとしている。

 今回の提携は、2014年に武田薬品とM2Genが、胃がんと膵臓がんを対象にした複数の第2相試験実施の際に、患者登録において連携した際に得られた知見から発展したもの。

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