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ハイビーム走行が基本の時代がやってくる
スタンレーが開発したADBユニット。非常に小型だが、この中に300ものLEDが格子状に配置し、照射エリアをコントロールする。[写真拡大]
各都道府県警では、広範囲にヘッドライトを当てることができるハイビームの使用を、夜間の事故防止対策として推奨しているのをご存知だろうか。しかし、実際問題として、交通量の多い場所だとロービームの切り替えが煩わしく、また切り替え忘れといったことがあり、ハイビームでの走行は難しい。
しかし、今回、スタンレー電気株式会社<6923>が、東京モーターショー2015で公開した先進ヘッドライトシステムでは、常時ハイビームでの走行が可能だと。これはADB(アダプティブ・ドライビング・ビーム)というもので、前走車や対向車には照射しないように、照射エリアを300に細かく分割して、各エリアに明るさを制御するというものだ。そのため、前方の歩行者や障害物、路面状況などをドライバーが早期に認識することができ、安心・安全な夜間走行での視界を提供してくれる。
実はADBという技術は、レクサスやBMWなどですでに採用されているもの。ただ、従来のADBは、ハイビームライトを照射したくない部分に、稼働するシェードを使って遮光するものだった。それがさらに進化してLEDチップのオンオフで照射範囲をコントロールできるようになった。ただし、この方法ではLEDチップを横一列に配置しているために、照射する部分の縦列のみのコントロールになる。
今回の次世代のヘッドランプシステムでは、照射するエリアを6行×50列に分け、300ものLEDチップを格子状に配置することで、300の照射エリアを自在にコントロールしてくれるのだ。ようはマス目単位で光を当てたり、遮断したりが可能になったわけで、今までよりもさらに精度の高い照射ができるというわけだ。
夜間走行ではとにかく視野が悪くなるため、歩行者やバイクなどの発見が遅れてしまう。そのためにバルブからHIDやLED、レーザーなどより明るく、遠くまで照らすことができるライトの開発が急激に進んだが、常時ハイビーム走行が可能になれば、さらに夜間での事故を減らすことができるだろう。(編集担当:鈴木博之)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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