凸版印刷と東北大、災害関連情報配信の新技術を研究開始

2015年3月13日 06:13

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パブリック・フォーラムで展示する大型電子ペーパー掲示板(凸版印刷の発表資料より)

パブリック・フォーラムで展示する大型電子ペーパー掲示板(凸版印刷の発表資料より)[写真拡大]

 凸版印刷は12日、東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)と共同で、大型電子ペーパー掲示板を活用した地域情報連携に関する研究を開始したと発表した。

 この研究は、IRIDeSの持つ幅広い分野にまたがる災害情報に関する知見と、凸版印刷が開発した電子ペーパー掲示板を活用した情報配信システムとを融合することで、平時および災害時に適切な情報配信を行い、住民に的確な情報を入手してもらう新たな情報伝達の仕組み作りを目指すもの。

 具体的な研究内容は、IRIDeSが実施してきた災害時に必要な情報に関するヒアリング調査を分類し、住民が必要としている情報を体系化することで、自治体が伝えるべき情報を整理する。さらに、情報を見やすく、分かりやすく加工するだけでなく、表示する場所やタイミングを選別した効率的な配信オペレーション手法を開発する。

 今回試作した大型電子ペーパー掲示板は、表示する画像や時間帯の指定など、コンテンツ配信の操作はすべてWebブラウザでオフィスなどから容易に行える。時間帯、曜日、場所にあわせたコンテンツを、少ない負荷で配信することが可能だ。また、Webサイトとの連動更新やRSSによるテキスト情報の自動更新も可能である。

 凸版印刷とIRIDeSは今後も、地域防災・減災に向けた情報伝達のあり方について研究を進め、2015年春から自治体での実地検証を実施する予定だ。

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