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半年で原油価格が半値に 石油元売り会社・商社が軒並み打撃
原油価格の値下がりを受けて、石油元売り会社や商社が予想外の赤字に陥るという事態に発展している。JXホールディングスは通期計画について、700億円の黒字予想から、連結最終損益が2100億円の赤字になる見通しを発表した。[写真拡大]
原油価格の値下がりを受けて、石油元売り会社や商社が予想外の赤字に陥るという事態に発展している。JXホールディングス<5020>は2月4日、通期計画について、700億円の黒字予想から、連結最終損益が2,100億円の赤字になる見通しを発表した。次いで出光興産<5019>も、通期で1,200億円の営業赤字になると発表。前期の781億円の黒字から大幅な減益となる。
コスモ石油<5007>も想定外の原油価格の下落によって、リーマンショック以来過去2番目の赤字額になる可能性が浮上した。昨年5月には140億円の黒字を見込んでいたのに対し、910億円の赤字になると通期の業績見通しを大幅に下方修正した。
大手石油元売り会社の大幅な業績転落は、過去に例をみないほどだ。10年4月に設立されたJXホールディングスは初の赤字、出光興産は06年の上場以降初の赤字となる。原因は高値の時期に仕入れていた原油の在庫評価損。
石油元売り会社には、石油の安定供給を目的とした石油備蓄法に基づき、70日分の石油の備蓄義務がある。これにより、高値の時期に仕入れていた備蓄分の石油の評価額が下がったことから、大幅な損失に繋がった。原油価格はここ半年で半値まで暴落しており、高値の時期に仕入れていた原油を精製して販売することで大きな損が発生した。
また、海外で行っている資源開発事業も、原油価格の下落により事業の採算が悪化し、損失を増やす要因となったようだ。特に商社では石油資源開発事業のほか、シェール開発にも力を注いでいる企業がある。カナダでシェールガス開発を行っている三菱商事<8058>は4-12月期決算で230億円の減損損失を計上。北海の原油開発でも120億円の損失となったことを発表した。
同様に、三井物産<8031>でも米国のテキサス州で行うシェールガス・オイル事業で今期390億円の減損損失を計上した。岡田譲治最高財務責任者(CFO)は、さらなる原油価格の下落に懸念を示し「今後追加で損失を計上する可能性もある」と述べた。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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