ソチやFIFAなど大イベント効果で14年の世界広告費は5510億ドルへ

2014年3月29日 13:08

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記事提供元:エコノミックニュース

電通グループのメディア・コミュニケーション・エージェンシーでCarat(カラ)は28日、世界の広告費の成長率予測を発表した

電通グループのメディア・コミュニケーション・エージェンシーでCarat(カラ)は28日、世界の広告費の成長率予測を発表した[写真拡大]

 2014年の世界の広告費は、ロシア・ソチでの冬季オリンピック・パラリンピック、ブラジルでのFIFAワールドカップ、米国での中間選挙などの大イベントに効果で前年比4.8%増5510億米ドルへ。電通<4324>グループのメディア・コミュニケーション・エージェンシーでCarat(カラ)は28日、世界の広告費の成長率予測を発表した。

 この予測は年に2回(3月と9月)、全世界59地域から収集したデータを基に、を行っている。3月には前年実績の確定と予測の改定、および翌年の新規予測を行い、9月には予測の改定を実施している。今回の予測によると、13年の世界の広告費の成長率は、2013年9月時の予測である前年比3.0%増を上回り、同3.3%増となった。

 14年の世界の広告費については、ロシア・ソチでの冬季オリンピック・パラリンピック、ブラジルでのFIFAワールドカップ、米国での中間選挙などの大イベントによる寄与が前回調査の想定を上回ることから、13年9月時の前年比4.5%増から同4.8%増へと成長率予測を改定。この結果、2014年の世界の広告費は、5510億米ドルになると予想。特に成長率が顕著なのは、ラテンアメリカ同12.8%増であり、アジアパシフィック地域も同5.6%増と順調に成長するものと予測している。

 12年、13年とマイナス成長が続いた西ヨーロッパ(英国だけはプラス成長)でも、14年はプラス成長へと転じ(前年比1.8%増)、その傾向は2015年も維持(同2.1%増)されると予測した。北米は引き続き安定した成長(同4.3%増)が見込まれるという。

 一方、アベノミクス効果や2020年のオリンピック・パラリンピックの開催決定により、日本の広告費の成長率は、14年、15年ともに前年比1.7%増と予測。日本は4年連続で前年を上回る見通しだ。15年の世界の広告費は、経済情勢が世界的にポジティブな傾向にあることから、その成長率を前年比5.0%増と予測している。

 なお、この予測の広告費には、テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、映画館広告(シネアド)、屋外/交通広告、デジタルが含まれる。(編集担当:慶尾六郎)

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