富士フイルムが新会社設立へ、グラフィックシステム事業を強化

2012年5月30日 13:38

印刷

 富士フイルムは30日、重点事業のグラフィックシステム事業のさらなる体制強化を図るため、2012年10月1日付けで、印刷関連製品のマーケティング・販売・技術サービスの機能をワールドワイドに担う新会社「富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ」を発足させると発表した。

 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズは、印刷関連機材の国内販売会社である富士フイルムグラフィックシステムズ(以下FFGS)に、印刷物の制作用ソフトウエアの開発・販売会社である富士フイルムシンプルプロダクツを統合し、さらに海外のマーケティング・販売・技術サービスの機能を新設した会社。

 近年、顧客のニーズの多様化により、印刷物の多品種・小ロット化が進んでいる。このような中、大量印刷向けのオフセット印刷だけではなく、小部数印刷に適したデジタル印刷、さらにはそれらを統合的に管理するワークフローやカラーマネジメントなども含めて、顧客のニーズに合ったソリューションビジネスを展開することが求められており、このニーズは経済成長が著しい新興国などでも高まっていくと予想されている。

 今後富士フイルムは、FFGSが一早く国内で取り組み蓄積してきたソリューションビジネスの営業力やマーケティング力、技術サービス力をワールドワイドに展開し、グラフィックシステム事業をさらに発展させていく方針。3年後をめどに、現在の約30%増となる3,000億円の事業売上を目指す。

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