福岡の天神センタービル、高さ106メートル21階建てへの建て替えに着工

2025年12月17日 13:56

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新しい天神センタービルの完成イメージ(野村不動産など発表資料より)

新しい天神センタービルの完成イメージ(野村不動産など発表資料より)[写真拡大]

  • まちの賑わいと回遊性を高める南北貫通通路と基壇部、地下広場の完成イメージ

 野村不動産と竹中工務店は、福岡市の天神センタービル(中央区天神)建て替え工事に入った。取り壊した旧ビル跡地に高さ106メートル、21階建てビルを新たに整備する計画で、延べ床面積を約6割増やす。完成は2028年度を予定している。

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 新しい天神センタービルは、福岡市地下鉄の天神駅と直結する地下3階、地上21階建て延べ約6万9,000平方メートル。地下3階、地上16階建て延べ約4万4,000平方メートルで、天神ビッグバンの規制緩和以前に天神地区最大級のオフィスビルだった旧ビルよりひと回り大きい。

 地下と低層階に商業施設と駐車場、駐輪場、中高層階にオフィスを入れる。2階に設けるオフィスフロアのエントランスには、入居企業用の専用ラウンジを設け、休憩スペースやイベントなどに対応する。屋上にはテラスラウンジを設置する。

 完成予定が2028年度のため、2026年末を期限とする天神ビッグバンの規制緩和対象施設ではないが、福岡市が新たに開始するグリーンビル促進事業の認定を受け、「グリーンボーナス」で50%の容積率緩和を受けた。同事業の要件を満たすため、都心の森1万本プロジェクトに取り組み、花や緑であふれる魅力的なビル作りに挑戦する。

 環境面では、ゼロカーボンシティを目標とする福岡市の取り組みに合わせ、既存の地下躯体を再利用したほか、環境配慮型コンクリートを採用した。建築物環境配慮認定のCASBEE(キャスビー)でSランク、建築物の省エネルギー機能を評価するBELS(ベルス)でオフィス部門の「ZEB-Oriented(ゼブ・オリエンテッド)」の取得を目指している。

 福岡市はアートの力をまちづくりに生かすプロジェクトを推進し、彩りのある街をつくる構想を持つ。野村不動産と竹中工務店は新しい天神センタービルをその代表的施設とする方針だ。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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