AIAIグループが注力姿勢:AIAI VIST事業の展開を見守りたい

2025年4月8日 09:18

印刷

 経営判断は目下のところ、好循環を示す様相となっている。AIAIグループ(6557、東証グロース市場)のそもそもは、「認可保育園」「介護」を両輪に走り出した。が前2024年3月期に介護事業を担ってきたグループ会社を譲渡。新しい収益構造に移行した。

【こちらも】1年余前上場の不動産業合理化企業:ココリブは、順調な滑り出し!

 今後は以下の事業が、AIAIGの成長を担っていく。「認可保育園」「児童の発達支援」「保育所等訪問支援」。

 介護事業からの撤退にはその背景が幾つか指摘されているが、言葉を選ばずに言えば「不採算」。では「少子化」の進捗という時代が必須の中で、前記の事業に軸足を置く経営に何故移行したのか。今25年3月期:第3四半期の決算資料でAIAIGは時代を、経営をこう読んでいる。

 「厚労省が発表した24年2月の人口動態統計では、23年の出生数は前年比5.1%減の75万8631人。一方、女性の就業率は上昇。伴い、保育園の利用ニーズは当面底堅く推移することが見込まれる・・・。政府も23年12月に“こども未来戦略”を閣議決定。先立って“こども家庭庁”が設立され、“こども誰でも通園制度”の創設など国策としての少子化対策の強化が一層進むことが予想される・・・」

 しかし、斯界に通じたアナリストの間には「認可保育園の園数がこれまでに比べ、開発ペースが鈍くなっていくことは否定できない」とする見方が多いのも事実。AIAIGの保育園数は87(今期3月期第3四半期末)に達している。アナリストは「それをAIAI PLUS(児童発達支援施設事業)、AIAI VIST(保育所等訪問支援事業)の注力でどこまでカバーし全体の底上げを図れるかがカギとなろう」と、口を揃える。

 AIAI PLUSは現状で「放課後学童施設」を含め、21施設。発達支援のプロにより考案された「脳バランサーキッズ」「IQパズル」「微細運動プログラム」「運動プログラム」に基づき、運営が行われている。

 そして「積極姿勢」を見せているのが、AIAI VISIT。認可保育園事業/発達支援事業で培ったサービスの提供。が対象となる保育所の開拓にはじまり、コストが伴う(目下1施設)。

 ただ至26年3月期の中計で「売上高120~130億円/営業利益3億円~5億円/累計設備投資6億8000万円」を掲げ、「訪問支援員の確保は順調に進んでおり・・・AIAI VISITの展開を本格化させる」としている。

 本稿作成中の株価は1300円台トビ台。しばらくは中計の「進捗度」報道に、聞き耳を立てたい・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事