フリービット、2回上方修正した通期売上高の目標を達成 当期純利益は前期比で実績+99.0%

2024年6月18日 10:06

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記事提供元:ログミーファイナンス

フリービット、2回上方修正した通期売上高の目標を達成 当期純利益は前期比で実績+99.0%

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2024年4月期第4四半期決算説明会

清水高氏:フリービット株式会社 取締役副社長CFOの清水です。2024年4月期通期決算説明資料につきまして、私のほうからご報告させていただきます。

連結⼦会社(ギガプライズ社及びその⼦会社)決算期変更に係る影響

フリービットグループでは、連結子会社のギガプライズグループにおいて、2024年4月期に決算期変更を行っております。こちらの影響で、ギガプライズグループ分の数字については13ヶ月分という数字となっておりますので、その部分が変則的になっています。

そのため、会計数字の増減率について、決算短信はバー表記とさせていただいておりますが、本説明資料の中では、そのような決算期変更の影響を除外した値も参考のために併記しております。ご理解いただければ幸いです。

2024年4⽉期 通期 連結業績予想の上⽅修正

2024年4月期については、当社通期連結業績予想を2回上方修正させていただいております。期初予想では、売上高500億円、営業利益50億円で業績予想を出させていただいておりましたが、12月8日にまず1回目の上方修正、4月23日に2回目の上方修正をさせていただいております。

その結果、売上高につきましては530億円、営業利益は58.5億円という値が業績予想の公表値となっておりました。

特に2回目の上方修正では、5Gデータセンター移設費用等々について、本来であれば『SiLK VISION 2024』の中で完遂すべきだった項目についても、一部が2025年4月期にスライドしてしまい、約2億円が繰越しになったというところがございます。

ただし、数字上は営業利益58.5億円を業績予想として考えておりました。

2024年4⽉期 通期 連結業績サマリ

そのような背景も踏まえた、2024年4月期の最終的な連結業績でございます。まず、売上高につきましては、530億3,700万円という数字となっております。

営業利益につきましては、会計上の実績と戦略投資を除いたベース利益の2つを記載しております。会計上の実績としては58億8,700万円、ベース利益としては68億4,900万円という数字となっております。経常利益につきましては、会計実績では57億5,600万円、ベース利益では67億1,800万円という数字となっております。

当期純利益につきましては35億6,600万円となっており、1株当たりの当期純利益につきましては178円58銭という着地となっております。

ギガプライズグループが13ヶ月決算であったというところもありますので、会計上の増減率については、当然ながら大きく上振れており、前年同期と比べて増加しているというところでございます。

決算期変更の影響を除外した値についても、スライドに記載のとおりの数字になっております。売上高は9.7パーセントの増加、営業利益は37パーセントの増加というかたちとなっております。

純利益についても前期比90.2パーセント増加し、『SiLK VISION 2024』の最終年度においては大幅な増加を達成できたかたちとなっております。

2024年4⽉期 通期 トピックス

続いて、トピックスです。

まず、売上高につきましては、フリービットのモバイルサービスが大きく伸長しているというところでございます。結果として、規模の拡大が実現できております。

また、5G生活様式支援事業につきましては、ギガプライズ中心というところで「5G Homestyle」の集合住宅向けISPサービスについて、提供戸数の順調な増加を達成しました。

企業・クリエイター5G DX⽀援事業につきましては、フルスピードグループ中心ですけれども、アフィリエイトサービスでの海外顧客をはじめとして、新規顧客の獲得の進展が実現したというかたちとなっております。

このように、3つのセグメントがそれぞれ増収となっておりますので、その影響を受けて、営業利益はプラスになってきております。

それに加えて、5G生活支援事業と企業・クリエイター5G DX⽀援事業については、利益の改善効果もございます。売上の増加だけでなく、営業利益についても大きく伸長できたというところとなっております。

また、営業利益の伸長に伴って経常利益のほうも伸びておりまして、当期純利益につきましても、プラスアルファの要因もあり伸長しております。詳細は後ほどご説明します。

その結果を踏まえて、決算期変更の影響を除外した売上高は前年同期比プラス9.7パーセント、営業利益はプラス37.0パーセント、当期純利益はプラス90.2パーセントというかたちとなっております。

前期⽐差異分析 売上⾼

それでは、前期比差異分析です。まず売上高についてですが、企業・クリエイター5G DX⽀援事業のアフィリエイト事業といったところを中心に、全セグメントが堅調に推移いたしました。

その結果として、前期比で実績13.4パーセント増の530億3,700万円という数字で着地しております。

前期⽐差異分析 営業利益

続いて、営業利益です。我々の『SiLK VISION 2024』では、戦略投資を積極的に実行してきております。

その一方で、5G生活様式支援事業を中心に、すべてのセグメントにおいて堅調に推移いたしました。その結果、前期比で実績46.9パーセント増の58億8,700万円という数字で着地しております。ベース利益につきましても、29.4パーセント増となっております。

2023年4⽉期と2024年4⽉期の戦略投資内訳

続いて、2023年4月期と2024年4月期の戦略投資の内訳です。

2023年4月期については、総額12.8億円の戦略投資を実行しております。2024年4月期についても、『SiLK VISION 2024』では積極的に戦略投資を行っていくという方針でもございましたので、もともと同レベルの戦略投資を見込んでいたというところでございます。

結果として、投資の総額は9.6億円となっております。まず、5Gインフラ支援事業で3億100万円、5G生活様式支援事業で5億2,400万円、企業・クリエイター5G DX⽀援事業で1億3,600万円という内訳となっております。

2023年4月期については、主に「TONE」ならびに「TONE Labo」のユーザー獲得費用とに大きな戦略投資を行っていました。その部分については効率性を重視し、きっちりコントロールしていくという方針でしたので、コストを抑えて戦略投資を実行できたかたちとなっております。

5G生活支援事業では『SiLK VISION 2027』に向けて、より多面的な戦略投資を実行していきたいという意図がございましたので、スライドに記載のように、より多面的な展開ができたというかたちとなっております。

5Gインフラ支援事業の5Gデータセンター整備については、コロナ禍の初期の頃から、半導体の調達に遅れが出ていたという影響もあります。

本来であれば『SiLK VISION 2024』の中できっちりと終えるべき項目だったというところではございますので、この部分について、戦略投資としてはやや少なくなってしまいました。結果として、利益のほうが上振れしたかたちとなっております。

前期⽐差異分析 経常利益

続いて、経常利益です。こちらについてはベース利益が好調に推移したという結果で、前期比で実績55.3パーセント増の57億5,600万円というかたちで着地しております。ベース利益については前期比34.6パーセント増というかたちです。

前期⽐差異分析 親会社株主に帰属する当期純利益

また、当期純利益につきましては、前期比で実績99.0パーセント増の35億6,600万円というかたちとなっております。

ただし、2024年4月期については、投資有価証券および関係会社の売却益が2億5,000万円計上されている部分と、繰延税金資産の計上というところがございまして、合計すると概算で約4.5億円分が一時的に増加しています。

これは2025年4月期にはない部分になりますので、ご留意いただければと思っております。

連結業績サマリ BS⽐較

続いて、バランスシートの比較です。こちらについては、業績の堅調な進捗によって利益剰余金が増加したというところもあり、当然ながらキャッシュの部分の積み上げもできている状況です。

また、その結果として有利子負債の圧縮等々にもつながっておりますので、自己資本比率につきましては前期の22.9パーセントから、今期は30.5パーセントという数字で着地しております。

1⼈当たり売上⾼・営業利益

また、1人当たりの売上高・営業利益につきましても、『SiLK VISION 2024』の中で継続的な伸長が実現できました。特に最終年度については、売上高・営業利益を大きく増加させた結果、スライドのグラフにあるような数字で着地しております。

セグメント別構成

続いて、通期セグメント別の業績についてご報告させていただきます。まずセグメント別の構成比については、スライドに記載のとおりとなっております。

結果として、売上高、セグメント利益とも、全セグメントにおいて増収増益を達成することができております。

【業績進捗】5Gインフラ⽀援事業(モバイル⾰命領域)

ここからは、各事業の業績進捗について説明します。まず、5Gインフラ支援事業の業績進捗です。

5Gインフラ⽀援事業業績進捗

こちらについては、固定網のサービス利用減と人件費増の影響があった一方で、モバイルサービスは継続して堅調に推移しているというところでございます。

その結果として、ベース利益は前期比プラス7.6パーセントとなる18億700万円で着地しております。

5Gインフラ⽀援事業 業績進捗

続いて、トピックスです。

まずは、MVNO事業者向けの「freebit MVNO Pack」というサービスです。こちらについては、より付加価値が高いデータとSMSと音声というパッケージ販売が順調に伸びており、売上高ならびに営業利益に貢献しているかたちとなっております。

また、2023年9月からスタートしております新サービス「どこでもIP」については、300社超の契約を獲得しておりますし、2025年4月期についても継続して伸長しているかたちとなっております。

【業績進捗】5G⽣活様式⽀援事業(⽣活⾰命領域)

続いて、5G生活様式支援事業の業績進捗です。

5G⽣活様式⽀援事業業績進捗

こちらについては、「5G Homestyle」の順調な推移と、TONE事業の利益改善という結果を踏まえまして、前期比36.8パーセントの利益増、ベース利益として38億4,400万円となっております。

5G⽣活様式⽀援事業 業績進捗

セグメントの主要KPIというところで、集合住宅向けISPの提供戸数を発表させていただいております。こちらは前期末比で15万7,000戸増となっておりまして、累計120万という数字を突破することができているというかたちです。

5G⽣活様式⽀援事業 トピックス

また、「5G Homestyle」については、新規プロダクトの開発を中心に、既存市場への横展開と新規市場向けの投入を行うかたちで、5G/web3時代の生活様式支援を進めていっております。

5G⽣活様式⽀援事業 トピックス

1つ目のトピックスといたしまして、大東建託株式会社と共同開発して、練馬区に高付加価値賃貸住宅を完成させております。

こちらについては、ギガプライズの複数のソリューションを導入しておりますので、そのような部分を居住者にも提案し、サービスの提供ができているかたちとなっております。

5G⽣活様式⽀援事業 トピックス

また、エネルギー分野にも進出しておりまして、EV充電インフラ事業を展開するTerra Charge株式会社と業務提携を結んでおります。

こちらについては、集合住宅の管理会社やオーナーに対して充電インフラの提案を行い、結果として入居者・利用者の利便性と満足度の向上を図っていくというかたちで進めております。

5G⽣活様式⽀援事業 トピックス

最後に、こちらはグループ横断的な活動というかたちになりますが、5G、web3、AI、IoTの技術を垂直統合するかたちで社会実装を推進しております。

まず、フリービットグループだけではなく、アルプスアルパイン株式会社(以下、アルプスアルパイン)とNECネッツエスアイ株式会社との間での技術提携というところで、施設内にLocal 5G SAの環境を構築しております。

こちらの環境を使って、スマートホームやスマートタウンといったところを実感できるような技術体験型の検証として、「LIVE! LIVINGTOWN」というところをスタートすると発表させていただいております。

また、こちらの5G SA環境を使って、我々だけでなく、その他の実証実験を行いたいという機関や事業者さま向けにも提供していき、より幅広い5G/web3ソリューションを提供していくところを企図し、発表させていただいております。

【業績進捗】企業・クリエイター5G DX⽀援事業(⽣産⾰命領域)

最後に、企業・クリエイター5G DX⽀援事業の業績進捗です。

企業・クリエイター5G DX⽀援事業 業績進捗

こちらについては、アフィリエイト事業を中心に、売上高は堅調に推移しているというかたちです。

また、第3四半期と第4四半期については、各種利益改善効果も反映するかたちで、前期比51.6パーセントの利益増、ベース利益では12億4,000万円で着地しております。

企業・クリエイター5G DX⽀援事業 トピックス

こちらのトピックスについては、「StandAlone」での新規アーティストのサービス展開が堅調に進捗しております。5G/web3時代のファンコミュニティの形成拡大を目指して進めております。

2025年4⽉期 通期連結業績予想

最後に、2025年4月期通期連結業績予想についてご報告させていただきます。

フリービットグループでは、2021年から2030年にかけての10ヶ年を1つの計画として考えております。第2弾となる『SiLK VISION 2027』では、『SiLK VISION 2024』と同様、さらなる成長を図っていきたいと考えております。

2025年4⽉期 通期連結業績予想

それを踏まえて、2025年4月期の公表数字でございますが、売上高540億円、営業利益57億円、経常利益55億円、当期純利益30億円という業績予想を出させていただいております。

今年度は『SiLK VISION 2027』の初年度となっております。パフォーマンスゾーンの継続的な成長を図りつつ、トランスフォーメーションゾーン、インキュベーションゾーンの5G/web3領域における事業の社会実装を推進していきたいと思っております。

また、継続的な成長、特に『SiLK VISION 2027』の最終ゴールを強く意識したかたちで、戦略投資も引き続き実行していきたいと思っております。

さらにM&Aや業務提携を結んで、戦略ポートフォリオもしっかりと拡充していき、最終的なグループ全体の競争優位性を高めていきたいと思っております。

最後に、2025年4月期の数字についていくつか補足させていただきます。

まず、戦略投資の内訳にある、データセンターの移設ならびにモバイルネットワークの設備の更改という部分について、本来であれば『SiLK VISION 2024』の中で終了させておきたかったところですが、2億円程度が2025年4月期にスライドしております。

また、当期純利益につきましては、投資有価証券および関係会社株式の売却益、ならびに繰延税金資産の計上がございましたので、概算で4.5億円程度の一時要因があったというところでございます。この点について、ご理解いただければ幸いです。

以上をもちまして、2024年4月期通期決算についての報告を終了させていただきます。なお、『SiLK VISION 2027』における中期経営計画の発表につきましては、7月下旬を予定しておりますので、期待してお待ちいただければと思っております。

最後までご視聴いただきまして、ありがとうございました。

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